地方移住・仕事を始めたきっかけは?

地方移住や2拠点ワーカーたちの「新しい働き方」(イベントレポート)
(画像=人工芝に座るスタイルで開催されたアットホームなイベントに80人以上が参加、『LAXIC』より引用)

吉田:東京でベンチャー企業を作りましたが、エンジニアの採用がうまくいきませんでした。企業がひしめく東京で、小さなできたての企業に人材は集まりません。そこで東京の真逆なら「過疎地だろう」と思ったのです。徳島県って光ファイバーがラストワンマイルまで張り巡らされているんですよ。その環境なら仕事が出来ます。オフィスを作り、サーフィンや釣りもたっぷり楽しめるよ、そうしたらウデのあるエンジニアがたくさん来てくれました。地方を元気にしようと思っていったわけではなく、もとは自分の仕事をうまくやるために田舎を選んだのです。そこから事業がどんどん展開していきました。

東京から地方へ、仲間の集め方

鈴木:ひたすら自分から情報を発信しました。まずは自分が楽しみながら、「こんなことをやってるよ」と、活動の報告をしたり、「こんなことができるよ」と自分ができることを紹介したり。また、自分でも栃木に関するイベントには積極的に参加しました。SNSで情報発信をしながらも、実際に人に会って自分がやりたいことを話していったら、自然と仲間が増えていった感じです。

津田:富士見町の森のオフィスは、役場と掛け合い、地域おこし協力隊の制度を使って、スタッフを集めました。ビジョンを共有して、思いが一緒なら、色々な事が出来ます。スタッフというなら3人ですが、森のオフィスの利用者全員が仲間です。地元の人もそうです。

地方で働く不安 出来上がっているコミュニティにどう加わればいいのか

吉田:コミュニティの入り方は遊びが一番かなと思います。例えばサーフィンやっているっていうだけで、年齢も出身も関係なく、すぐに仲間になれますから。

それから田舎の人って、相手をとても観察しています。都会との違いはそこで、「行けたら行く」ではなく「行くといったら行く」。そういう意味で適性と言うのなら「約束を守れる人」「汗をかける人」「動ける人」は田舎に向いていると思います。きちんとやっていれば、ちゃんとコミュニティに入っていけるんです。

家族の反対・説得に効きそうなエピソードは?

吉田:パートナーの説得は、詰まるところは向き合って、きちんと話し合えるかだと思います。田舎にこそ、面白い人がいるんです、だからぜひ、旅行とか、事前に田舎に行くことで「出会い」を体験してもらうといいのではないでしょうか。

地方での仕事の作り方のコツ、起業のネタを知りたい

鈴木:自分が何が出来るのかをどんどんアピールした方がいいと思います。私はFacebookをポートフォリオのようなイメージで使っていて、栃木でのことや本業のことなどバランスを考えて発信しています。そうすることで、自分がどんな人間なのかを知ってもらえて、仕事の種になるような話が舞い込むようになります。

新井:僕は目的ありきで地方に行っているわけではないので、何かのついでにそのまま商店街とかでゆるーく繋がっていく感じです。カレーのイベントも僕がひとりでやるのではなく「一緒に作る」ことで様々な人と出会い、相談にのっているうちにそれが仕事になったりもします。

津田:もともとプランナーなので、企画をやらせて下さい、と入り込んでいきました。企画って言っているだけではダメで、ちゃんと実行する。それを積み重ねていくと実績が出来、ビジネスへと繋がるのではないでしょうか。違う場所と違う場所の情報をミックスして、アイデアにしていく。その力を信じてチャンスを拾っていけば、おのずと仕事になると思います。 吉田:今、地方自治体というのは本当に大変で、高品質な社会サービスを維持しなくてはならないのに、担い手である人員は減少している、だからその「受け皿」となるような仕事はたくさんあります。公募事業に手を挙げてみれば良い。その時はダメでも、次に声がかかるという繋がりも出来ます。アピールしに行くより、コミュニケーションをとるというのを第一にするのが大事だと思います。

 

今やテレワーク環境は全国隅々まで行き渡りつつあります。だからこそ、大都市だけに縛られない働き方は、今後もっと増えていくことでしょう。

女性としての生き方・働き方も、地方と大都市、二拠点でのパラレルワークやマルチワークを視野に入れたら、格段に広がっていくかもしれません。

提供・LAXIC


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