近年、百貨店業界が苦境に立たされています。華やかなイメージのある百貨店業界が低迷する理由はなんでしょうか?
縮小を続ける百貨店業界
日本百貨店協会によると1999年に全国で311店舗あった百貨店は2019年9月には212店舗まで減り、約100店舗が閉鎖されました。
百貨店業界は全国的に衰退している傾向となっています。
そごう・西武が5店舗を閉鎖
創業1830年の老舗百貨店「そごう・西武」は1,300人規模の人員削減を発表しました。セブン&アイホールディングスの全従業員は約6,600人ですから、全体の約2割もの削減策です。
人員だけでなく5店舗の閉鎖も発表しました。15店舗を展開していましたので、3分の1が閉鎖になる大きな削減策です。
伊勢丹・三越も相次いで閉店
大手百貨店である「伊勢丹」も2店舗を削減し、「三越」も2020年に1店舗削減予定です。
百貨店に逆境の波、理由は「競争力の低下」と「ECの普及」?
・人口の減少や競合他社の台頭による競争力低下
三大都市圏では人口が増加していますが、地方では減少しています。地方にある百貨店はより厳しい経営環境となることが予想されます。また、駅ビルや郊外の大型ショッピングモールの進出が激しく、百貨店の競争相手が増えてしまったことも痛いですね。
・ECの普及も追い打ち
アマゾンなどのECが普及したことも百貨店業界にとって逆風です。ショッピングがアナログからデジタルに移る流れはなかなか止められないでしょう。