口グセもプラス思考に変える

ダイエットは、日常の生活習慣の積み重ねです。

楽しくダイエットできるような日常習慣を身につけてしまえば、ダイエットは成功します。

それは十分にわかっていても、日常を変えることはなかなか難しいものです。

ダイエットに何度もトライしながらうまくいかないあなたなら、きっと痛いほど理解できることでしょう。

プラス思考については前に話しましたが、その構造はどうなっているかというと、自分自身に無意識に語りかけている言葉からきています。

この"無意識"というところがポイントです。

無意識に語りかけている言葉とは何か。

それは、「いつも話している口グセ」です。

プラス思考が口グセなら、マイナス思考も口グセです。

ダイエットがなかなかうまくいかない人たちの口グセを注意して聞いているとわかりますが、強いマイナス思考が働いています。

無意識にマイナス思考がインプットされ、ダイエットが成功しないように、失敗するようにとリードしていることがわかるはずです。

「どうせこのダイエットはダメなのよ」

「やっぱり私にはダイエットはムリだった」

「誘惑に負けちゃうから、ダイエットできない」

ことあるごとに、「ダメ」「ムリ」「できない」といった否定的な言葉を何度も繰り返します。

この言葉が無意識に繰り返されると、「ダイエットはダメ、ムリ、できない→絶対にうまくいかない→やっても仕方がない」と完全無比のマイナス思考に陥り、IRAに「ダイエットできない」がインプットされます。

これでは「成功の扉」は固く閉じたままです。

人はなぜ、「できない」といいたがるのでしょうか? 

じつは、これには大きな理由があります。

自分を正当化しようとする気持ちが働くため、人は「できない」という言葉を使ってしまうのです。

【ポイント】
「できない」といっていると、「できない自分が正しい」と正当化されていく

思いが実現化するのは、口に出すと強化されるからです。

思いが実現化しないのは、「できない」を口にして、自分で「できない自分」を強化してしまうためです。

なぜ強化してしまうかというと、私たちの記憶に秘密が隠されています。

私たちの記憶はネットワークになっていて、それぞれの記憶が手をつなぎ合って導き出されます。

正確には脳のシナプスという神経細胞がつながって記憶のネットワークをつくっているのですが、この記憶の手と手がつながっていなければ、記憶は引っ張り出されません。

そして、思い出すたびに、この記憶のつながりは強くなります。

勉強で初めて習った公式などを暗記するとき、何度も何度も反復しないと覚えられません。

それは、この公式をインプットする記憶のつながりがないから、あるいは弱いからです。

しかし同じことを何度も反復すると、記憶のつながりができてきます。

その状態が、暗記できたということになるわけです。

でも、そのまま放っておくと記憶のつながりが弱くなり、せっかく覚えた公式も取り出せなくなってしまいます。

もう、おわかりでしょう。

「ダメ、ムリ、できない」と何度も口に出していると、「ダメ、ムリ、できない」という記憶のネットワークが強くなる一方です。

"否定つながり"がどんどんつくられて、「否定の記憶ネットワーク」が堂々と完成してしまうのです。

このように、あなたが無意識に口にする言葉、口グセは、現実のものになります。

「ダイエット→ダメ、ムリ、できない」と、ダイエットできない自分を自分でつくってしまうわけですから、いくら痩せようと思っても痩せられるはずはありません。

そして最後は、「やっぱりダメ、やっぱりムリ、やっぱりできなかった」に落ち着くしかないのです。

【ポイント】
言葉によって、ただの鏡が「ダイエットの魔法の鏡」になる

魔法の鏡を見るたびに"魔法の言葉"を語りかけると、あなたは一歩一歩、理想のあなたになっていきます。

自分自身に語りかける言葉では、次の3つの要素が大切です。

1)やる気を出して心を強くする言葉(自分に負けない言葉)
2)内面を豊かにする言葉(内面が輝く言葉)
3)ダイエットのストレスを忘れる言葉(脳を切り換える言葉)

これが大切な3つの言葉です。

まず「やる気を出して心を強くする言葉(自分に負けない言葉)」で自分自身に語りかけると、ダイエットへの意識が無意識に高まります。

ダイエットに成功して外見はキレイになったけれど、性格ブスではあなたの魅力が半減します。

鏡への語りかけでは、同時に"性格美人"も目指しましょう。

「内面を豊かにする言葉(内面が輝く言葉)」も加えて自分の内面を豊かにし、内面から自分をキレイに磨き上げましょう。

もうひとつ欲張って、「ダイエットのストレスを忘れる言葉(脳を切り換える言葉)」も考えましょう。

この言葉は、IRAにインプットされた「ダイエット→つらい・苦しい」を消し、「ダイエット→楽しい・うれしい」とダイエットを成功に導いてくれます。

この言葉の参考例として、次のようなものを挙げておきます。

  • 私は強く、恋人の○○さんのためにダイエットを頑張り、心から感謝する
  • 私はダイエットに成功し、素直な心を持ち、幸せになる
  • 私には力があり、内面から輝き、ダイエットをワクワク楽しむ
  • 私はダイエットに自信があり、自分を見つめ直し、最高になる
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

西田一見(にしだ・はつみ)
メンタルトレーナー&目標達成ナビゲーター、株式会社サンリ代表取締役社長、JADA協会代表、一般社団法人・日本朝礼協会理事。脳の機能にアプローチする画期的な潜在能力開発プログラム「SBT(スーパーブレイントレーニング)理論」を指導。ビジネスパーソンへの個人指導をはじめ、Jリーガー、プロ野球選手、プロゴルファーなど、トップアスリートのメンタルトレーニングにもあたっている。主な著書に、『成功する人は、なぜジャンケンが強いのか』(青春出版社)、『いやな上司はスタバに誘え!』(ビジネス社)、『ビジネス№1理論』『脳から変える№1社員教育』『イヤな気持ちは3秒で消せる!』『一流になる勉強法』(現代書林)などがある。

【こちらの記事もおすすめ】
ずぼら女子が運動を続けるコツ
夏こそ湯船に浸かるべき理由
アラフォー女子向けジムの選び方
一流の女性の美は足元にあり
乾燥に負けない機内での過ごし方