株式投資において、「失敗する人の心理と行動パターン」があります。株にのめり込んでいる方ほど、そのパターンにはまってしまっているのではと思います。株価の推移によって人はどのような心理になり、どういう行動をしてしまうのかを、一緒に見ていきましょう。「自分だったら?」と想像しながら見てみてください。

失敗する人の心理と行動パターン

2徹底解剖!株式投資で人はこうして「失敗」する。行動心理と売買パターン
(画像=『オカネコ』より引用)

① 個別株に注目
→「上がりそうだから、買いだ!」
【1000円で買付】
(期待)

② 1200円に上昇
→「やっぱり自分の目は正しかった」
(自分は腕がいいかもと思っている)

③ 一旦1100円に下落
→「売っておけばよかった。また1200円になったら売ろう」
(まだ余裕)

④ 再度、1200円に
→「売却だ。200円分儲けた。やっぱりオレは天才だな。もう1回1000円に下がったら買い直そう」
【1200円で売却、△200円】
(株は簡単だと思っている。自信があり、やる気も十分)

⑤ 1300円に
→「売らなきゃよかった。儲け損ねた」
(悔しさはあるものの、まだ余裕)

⑥ さらに上昇し、1400円に
→「くーっ! 1200円で売るんじゃなかった。いい銘柄だし、買い直しだ!」
【1400円で買付】
(損したと思うくらいの後悔。上がっていく状況に我慢できずに乗ってしまう)

⑦ 1500円に
→「やっぱりオレの注目した銘柄はすごい!オレは天才だ!」
(気分は最高潮。自分の人生はすごいことになる!というくらいの高揚)

⑧ その後、1400円に
→「せっかく1500円にいっていたのに。売っておけばよかった」
(高揚感は薄れている)

⑨ 1300円に
→「もーっ! 1500円で売ろうと思っていたのに。トントンの1400円まで戻ったら売りだ」
(売り場を逃したことに後悔)

⑩ 1380円まで戻すも再び1300円に
→「1400円まであとちょっとだったのに、なんで戻らないんだ!」
(とても悔しい状態。何とかマイナスを避けたいとひっぱくした思い)

⑪ 大きく下落し、1000円に →「もうダメだ。どうしよう。もっと下がってしまうかも・・・。これ以上、耐えられない・・・。」
【1000円で売却。▲400円、累積:▲200円】
(血の気が引き、青ざめている。怖れがある)

⑫ その後、900円に
→「売っておいてよかった。800円で買い直して1000円で売ればマイナスを埋められる」
(売却後に下がり、内心ほっとしている)

⑬ 上昇し、1050円に
→「あー! 1000円で売るんじゃなかった。900円で買っておけばよかった。ここから上がりそうだから買おう!」
【1050円で買付】
(イライラし、冷静な判断ができていない)

⑭ その後、1100円に
→「900円で買っていればもっとよかったのに。あーもう!」
(引き続きイライラ状態)

⑮ 下落し、1000円に
→「もう! オレが売ったら上がって、買ったら下がりやがって!」
(怒りが収まらない。イライラは最高潮)

⑯ 900円に
→「もうダメだ。頭がクラクラする」
(再度、血の気が引き、青ざめている。冷静さを欠き、頭は錯乱)

⑰ さらに下落し800円に
→「もう見たくもない!こんな会社、大嫌いだ!」
(絶望。怒りも最高潮。仮にこの銘柄が、私が以前に勤めていた日立製作所だったら、「絶対に日立の製品は買わない!」というように、投資とは関係のない世界にまで怒りが及び、影響している)

⑱ 低迷状態に
→「・・・」
(怒りを通り越して諦めの状態。不愉快になるだけなので見もしない状態。いつの間にか気にもならなくなり、そして塩漬けに)

3徹底解剖!株式投資で人はこうして「失敗」する。行動心理と売買パターン
(画像=『オカネコ』より引用)

このケースでは結果として、累積マイナス200円で、塩漬け状態になっています。

問題は、あなたの"心"の方にある

投資をしたことのない方は「なんでそうなるの?」と思うかもしれませんが、実際に投資をすると、このような心理、行動になってしまう人が多いのです。

問題はマーケットや銘柄のほうにあるのではなく、あなたの“心”のほうにあります。心の一喜一憂がこうさせているのです。投資においては、自らの一喜一憂に気付き、気付いたら横に置き続け、決して一喜一憂した状態のまま判断しないことが重要です。

※上記は、一般生活者のみなさんの資産づくり役立てていただくことを目的として、金融に関する一般的理論・制度・商品等の概要、税制・社会保険制度等の概要、それらに関係する分野の情勢を説明したものです。将来の制度変更や株価等の相場を予測するものではなく、特定の商品・サービス等の購入・加入を促したり、特定の企業や商品・サービス等の誹謗中傷を意図するものではありません。また、金融商品の将来の運用成果等を保証または示唆するものではありません。

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