濃厚な肉の甘みに、コーヒーという選択肢
そろそろお腹が限界です・・・が、美味しい上に、未だ知らないお料理がどんどん運ばれてくるので、手からカトラリーを放すことができません。
そんな中、運ばれてきたのは、コーヒーを練り込んだパスタに赤ワインで煮ほぐした和牛のラグーソースを添えたひと皿。カスカラもトッピングされています。
麺、もっちもち。お肉、甘みと旨味がとっても濃厚。というか、甘みと旨味のかたまりです。にも関わらず、一口ごとにフワッとコーヒーの香ばしさもしっかり。
さらに、カスカラチェリーの軽やかな酸味と甘みで、重たさを感じる暇もなく、ぺろりと完食。コーヒーの底力を見せつけられました。
目指すのは、料理の後ろに背景が見えること
とかなんとか言ってるうちに、別腹タイム。
お楽しみのドルチェは、エチオピア イルガチェフェの味を染みこませたパンナコッタです。合わせて用意されたのは、今日のお料理に使用したコーヒー豆だけを使って、岡内さんがブレンドした本日限定のオリジナルコーヒー「YAMAGATA」。
ブレンドコーヒーについて「山形の雄大な自然をイメージした。というかベストを尽くしたら、結果的にそうなったと表現した方がいいかも」と岡内さん。
「YAMAGATA」を飲んだ奥田シェフは、「雨上がりの月山がアルプスのように眼に映る6月の月山の風景が浮かんだ。まさにどこまでも視界が広がるような透き通っていてキリッとした味」と表現されました。
「料理の後ろに風景が見えるような、素材にありがとうと言いたくなるような料理を目指している」という奥田シェフの考えに、見事にフィットするコーヒーは、パンナコッタにしっとりと寄りそうようでした。
素材を“挽きたてる”コーヒーの魅力
途中、お誕生日のお客様をみんなでお祝いしたり、岡内さんのドリップ実演や、パナマ ゲイシャ種のコーヒー豆争奪じゃんけん大会が開催されたりと、盛りだくさんアットホームな数時間。予定より1時間延長という長丁場でありながら、全く気にさせないどころか「終わってしまうの、さみしいな」とすら感じる時間もこれにて終了です。
「コーヒーが必ず活きていること、コーヒーが主役の料理だということを食べてすぐに感じる“味”ではなく、“味わい”にしたことで、コーヒーがいぶし銀のように素材を“挽きたてる”ことを大切にした」という奥田シェフの言葉通り、時を経て「あの鼻から抜ける香りよかったなー」なんて思い出すだけでも幸せな時間。
そして、今回のイベントを通して、コーヒーには飲む以外にもたくさんの味わい方があるということが証明されました。これは、いちコーヒー好きとしてもうれしいですね。
ごちそうさまでした!
提供・Cafend
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