SNSは活用次第でキャリアアップを狙えるツールです。「SNSの中でもTwitterは特に拡散力がずば抜けていて、自分の市場価値を高めるツールとして最適」と話すのは、株式会社フードクリエイティブファクトリーの代表で料理研究家の五十嵐豪さん。自身のSNSを14ヵ月(2020年3月)でトータル25万フォロワーまで成長させた五十嵐さんにTwitter×キャリアアップのポイントを聞きました。
Twitterでキャリアアップは狙えるか
SNS時代と呼ばれる昨今。Facebook、Instagram、Twitterなど個人で複数のSNSアカウントを持っている人も多いことでしょう。「さまざまなSNSがありますが、キャリアップを狙いたいならTwitterが最も有効なツールですね」。五十嵐さんはそう話します。
五十嵐さんは食に関するデジタルマーケティングやWeb・SNSコンテンツの企画制作・運用を行うPR会社を経営。自身も料理研究家として活動しています。自社のSNSを14ヵ月で25万フォロワーまで増やした知見から、多数の企業のSNS運用をアドバイスしています。
Twitterの特徴は、手軽に発信ができ、“いいね”やリツイート機能による拡散力が他のSNSよりもかなり高いこと。「それこそが、Twitterがキャリアアップやセルフブランディングのツールとして優れている理由です」と五十嵐さん。
現在、自身のTwitterフォロワー数10万人超えで、SNSマーケティングの専門家ともいえる五十嵐さんに、「Twitter×キャリアアップのために意識してほしいこと3つ」を教えていただきました。
Twitterの心得1:どんなアカウントなのか、どんな情報を発信していくのかを明確にする
――まずはアカウント設計の基本から教えていただけますか?
五十嵐豪さん(以下、五十嵐):Twitterをキャリアップのために運用したいと考えるなら、最初に自分がどんな人間で、どんな投稿を誰に向けて発信していくのかを明確にしていく必要があります。これは、本名や素顔を出すことが重要という意味ではありません。どんな業界で何をしている人なのかが明確になっているアカウントを目指しましょう、ということです。そのためには、アイコンやアカウント名にはこだわってほしいですね。
――プロフィールで気を付けたい点はありますか?
五十嵐:プロフィール欄では、自分の実績を語るよりもフォロワーさんに対してどんな有益な情報を発信していくかをまとめるといいです。
たとえばスマホについて、縦横何センチでCPUの能力はどれくらいで……とスペックを伝えたところで、魅力を感じてくれる人は少ないと思うんですよね。
それよりも、こんな高画質な写真が撮れて、こんなゲームができて、動画もストレスなく見られるというような、『何ができるのか』を伝えた方が引きつけられますよね。
それと同じで、プロフィール欄には実績や所有資格についてだけでなく、どんな役立つ情報を発信していくのかについても明確に書かれていると、フォロワーさんを増やすことにつながると思います。
Twitterの心得2:投稿文では知識や経験はひけらかさない、否定は絶対にNG
――投稿文ではどんなことを意識すればよいでしょうか?
五十嵐:フォロワーさんに役に立つ情報を『教える』というよりも、自分自身の経験や知識を『棚卸』する意識で投稿するといいと思います。
「知っていることを教える」という感覚で投稿文を作ると、自分でも気付かないうちに上から目線になってしまうことがありますよね。知識のひけらかしはフォロワーさんからの反感を買うだけなので避けたいですね。
――伝え方が大事ということですね。
五十嵐: アウトプット(投稿)する人は今まで力を入れて積み上げてきたものがあり、それを多くの人に伝えて役立たせてほしいと考えているかもしれません。
ただ、その価値ある情報も伝え方を間違えると敵を作ることになります。自分が『できる側』のポジションを取り過ぎると、ときに自分以外の意見を否定してしまうことにつながるので、それは絶対にNGです。
フォロワー数が1,000、2,000……1万人いたとしても、それは1人ひとりの集合体です。投稿をするときは、フォロワーさん1人ひとりに寄り添って、その人たちに届く言葉で伝えることが大事ということです。