GAFAなど急成長を遂げた世界的企業の多くはアメリカ発祥です。
世界トップクラスの大学が点在し、優秀な人材がシリコンバレーなどの知識集約型産業に集まりやすいことがその背景にあると言われています。
未来のGAFAを見つけることができれば、大きな利益を得られるかもしれません。
そんな魅力のあるアメリカ株ですが、実は日本にいながら簡単に購入でき、英語力も必要ありません。
アメリカ株の特徴と実際の購入方法を見ていきましょう。
アメリカ株投資を始めるといい理由
アメリカ株のメリットは企業の将来性や米国経済の成長性だけではありません。
経済的理由以外にも、時間や購入のハードルといった面で日本株にはないメリットがあります。
投資に時間をかけられない人こそ、アメリカ株がおすすめです。
世界的に有名な企業に投資できる
マイクロソフトのOSが搭載されたパソコンを使ってAmazonで買い物をし、支払いはVisaカード。
その後はGoogleでネットサーフィンをしてYoutubeを見る。
今あげた企業は世界株の時価総額ランキングで10位以内に名を連ねる大企業ですが、アメリカ株投資ではこうした世界的に有名な企業に投資できます。
Amazonはここ10年で株価が20倍となりましたが、新興国の成長と共に利用者の増加が見込まれるため、いまだに高い将来性を有しています。
「テンバガー(10倍株)」を狙えるのがアメリカ株の魅力です。
1株から投資できる
意外かもしれませんが、マイクロソフトより日本企業の株を買う方がより多くの資金が必要です。
マイクロソフトは現在210ドル前後ですが、アメリカ株は1株から購入できるため2万2000円程度でマイクロソフトの株主になれます。
一方で日本株には単元株制度があり、多くの場合、100株単位で取引しなければなりません。
例えば株価が2000円の日本株であれば、購入するには最低20万円が必要となります。
アメリカ株は10万円の投資資金でも数社の株を購入でき、分散させたポートフォリオを組むことができるため、実は初心者向けと言えます。
日本株よりも配当が高い
「配当性向」は企業が純利益の中から配当金に割り当てた金額の割合を表したもので、大きいほど株主に還元していることになります。
日本では「会社は社長や取締役のもの」という印象が強いですが、アメリカでは「会社は株主のもの」と考えられています。
そのためアメリカの企業は株主還元の意識が強く、配当性向は高く設定されています。
配当金による収入を狙う場合は、配当性向の高いアメリカ株がおすすめです。
昼間仕事している人でも取引できる
日本株に投資をするサラリーマンは、頻繁に株価を確認することができません。
前場と後場に分かれていますが、いずれも勤務時間中であり、肝心の昼休みは市場が開いていません。
取引時間中に売買したくなっても上司の手前、堂々とスマホで取引するのは難しいでしょう。
しかしアメリカ株は時差の関係で取引時間が夜です。
会社の人の目を気にせず、自宅でいつでも売買できます。
もちろん「没頭しすぎて眠れなかった」なんてことにならないように、翌日の仕事に支障をきたさないようにしましょう。
【日本株投資と比較】アメリカ株投資の特徴をチェック
日本とアメリカではいくつかの点で株取引のルールが異なります。
ルールの違いを認識せずに日本株と同じように売買してしまうと、思わぬ損失を出してしまうかもしれませんが、上手く活用できれば利益を享受できます。
取引を有利に進めるためにもアメリカ株と日本株の違いをチェックしておきましょう。
配当回数が多い
配当回数の違いから比べてみましょう。
日本企業の場合、配当は第2四半期決算に基づく中間配当と、年度末決算に基づく期末配当の計2回配当金が支払われます。
企業によっては中間配当を設けず、年1回しかない所もあるそうです。
一方でアメリカ株は、四半期決算ごとの年4回配当金が支払われます。
株を持ち続けるだけで3か月おきにお金が入るのは魅力的ではないでしょうか。
株はティッカーシンボルで表示される
市場における各企業の略称について、日本の東証では4桁の証券コードが使われます。
2000番台が食品、7000番台が自動車関連と決められており、例えばトヨタ自動車の証券コードは「7203」。
番号から企業名を思い出すのは難しいです。
一方でアメリカ株ではティッカーシンボルと呼ばれる1~5文字アルファベットの略称が使われており、略称から簡単に企業名を連想できます。
AmazonはAMZN、コカ・コーラはKO、スターバックスはSBUXです。
値幅制限のルールがない
日本の東証では時に「ストップ高」や「ストップ安」などの値幅制限が設定されます。
これは市場の安定化と株式投資家の保護を目的とした制度で、ストップ安になればその日に限り、それ以上下落することはありません。
翌日下がるかもしれませんが、下落幅を一定範囲内に抑えることができます。
しかしアメリカ株には値幅制限がなく、値動きは完全に市場の動きに左右されます。
保有株が下落したときにパニックにならないよう、値幅制限がないことは覚えておきましょう。
取引時間が異なる
前述のようにアメリカ市場は日本時間の夜に取引されるため、忙しいサラリーマンでも気軽に投資できます。
ただしアメリカには夏時間と冬時間があるため、季節によって取引時間が異なる点には注意しましょう。
また、日本のように前場と後場に分かれておらず1日中取引が可能です。
ちなみに香港、上海市場は東証と同様にお昼休みがありますが、韓国市場にはありません。
株式市場は2つある
日本の本則市場は東証に一元化されていますが、アメリカ市場は主に2つの市場に分かれています。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)は1817年に設立されたのに対し、ナスダックは新興市場として1971年に設立されました。
インターネットバブルと共にIT関連企業が集中したため、ナスダック市場はIT関連企業が目立ちます。
2つの市場に分かれていますが取引の際は市場ごとに分けて操作する必要はなく、一元化されているため細かく考える必要はありません。
簡単3ステップ!アメリカ株投資を始める方法
これでアメリカ株の理解は深まったと思います。
アメリカ株デビューしたいと思った方は、以下の3ステップで始めてみましょう。
1.証券会社を選ぶ
2.外国株式取引口座を開設する
3.米ドルを用意して取引開始
日本株や投資信託同じく、難しい操作は必要ありません。
それではアメリカ株投資を始める方法を3ステップで詳しく解説します。
1.証券会社を選ぶ
日本の証券会社は、基本的に国内すべての上場株を取り扱っています。
しかしアメリカ株の場合、取り扱う銘柄数は証券会社によって異なります。
どうしても投資したいマイナーな銘柄がある場合は、事前に確認しておきましょう。
また証券会社によって手数料が異なるほか、注文方法が限定されている場合があります。
「A社では逆指値注文ができるがB社ではできない」ということもあるため、自分の投資方針に合った証券会社を選びましょう。
参考まで、おすすめの証券会社4つを後述します。
2.外国株式取引口座を開設する
証券会社と契約してすぐ取引できるわけではなく、外国株の場合は外国株式取引口座の開設が必要です。
証券会社との契約時に身分証の提示や必要事項の記入を済ませているため、ここで改めて多くの手続きを行う必要はありませんが、注意事項の確認・承諾を求められます。
最短で即日開設が可能です。
最初に証券総合口座と外国株式取引口座を同時に開設することもできます。
3.米ドルを用意して取引開始
契約後は入金して取引開始です。
まずは銀行口座・ATMを通じて、開設した証券総合口座に入金し、その後に総合口座内の預金を外国株式取引口座に移します。
アメリカ株はドルで売買するため、外国株式取引口座内で日本円を米ドルに交換しなければなりません。
このとき、為替によって利益が変動するため為替リスクについても考慮しましょう。
米ドルを用意できたら、早速アメリカ株を購入できます。
株を売却後は日本円に替えても良いですが、再びアメリカ株を買う予定があるのであればドルのままにした方が良いです。
頻繁に通貨を両替すると手数料がかかります。
アメリカ株投資におすすめの証券会社4選
多くの証券会社がアメリカ株の取引口座を提供しているため、どれにしたら良いか迷うかもしれません。
そこで比較的バランスの良い証券会社を4つ紹介します。
各社の特徴を見ながら、証券会社を選ぶ際に重要なポイントを抑えておきましょう。
ネット証券比較表
日本株の場合、どの証券会社でもすべての上場銘柄を購入できますが、アメリカ株の場合は証券会社によって取扱銘柄数が異なります(※)。
証券会社それぞれに重点を置く市場が違うためで、例えば「中国株が充実していてもアメリカ株が少ない」ということがあります。
また、手数料や特典も違います。
条件によっては初心者向けと言えるものもあるため、自分の方針に合った証券会社を選びましょう。
証券会社を比較する際は、特に銘柄数・手数料・アプリの仕様の3点に注目したいところです。
ここからはマネックス証券・SBI証券・楽天証券・DMM株の特徴を詳しく解説します。
(※2020年12月現在)
マネックス証券
マネックス証券のアメリカ株取扱銘柄数は3852と国内最多で、全体の60%近い銘柄を取り扱っています。
手数料は約定金額の0.45%ですが、約定金額が4444ドル以上の場合も20ドルが上限です。
マネックス証券の強みはアメリカ株専用のアプリを提供している点です。
これは現地証券会社TradeStationが提供するアプリを日本向けにカスタマイズしたもので、アメリカ株に適した株価表示、チャート設定がされています。
通常、アメリカ株は単純な注文設定しかできない事が多いですが、このアプリを使うことで複雑な注文設定もできるようになります。
SBI証券
SBI証券の取扱銘柄数は3594で、こちらも国内証券会社の中では多い部類に入ります。
手数料はマネックス証券同様に約定金額の0.45%で、上限は20ドルです。
SBI証券ではアメリカ株の定期買付サービスを提供しており、例えば「毎月10日と25日にA株を1万円ずつ購入」という設定ができます。
積立のような買い方ですので、少額ずつ長期で投資したいという方にはおすすめです。
また、SBI証券は他社にはないアメリカ株の貸株サービス「カストック」を提供しており、保有している株を証券会社に貸すことで金利を受け取れます。
楽天証券
楽天証券のアメリカ株手数料は0.45%で、上限は20ドルに設定されています。
他社と同じように見えますが、アメリカに上場している9銘柄のETF(上場投資信託)を購入する場合は手数料が無料です。
対応銘柄にはバイオテクノロジー関連のETFやAI企業に投資するタイプのETFがあり、将来性のある銘柄に低コストで投資できます。
銘柄数も3557と他社に引けをとりません。
楽天で使えるポイントをもらえるコースもあるため、楽天ユーザーには特にお得です。
DMM株
驚くかもしれませんがDMM株は、アメリカ株の取引手数料が無料です。
手数料を理由に損切りをためらう人もいますが、DMMなら気兼ねなく頻繁に売買できます。
また、自分が保有しているアメリカ株を担保に信用取引を行うことが可能なため、上昇局面では効率的に利益を出せるかもしれません。
初心者向けの解説ページが充実しているのも特徴的です。
1つのアプリでアメリカ株・日本株の両方を取引できるため切り替えの手間も省けるでしょう。
銘柄数は907と他社に比べて少ないですが、アップルやアドビ、ボーイングなどの世界的企業は網羅しています。
資産運用したい人はアメリカ株投資も検討しよう
アメリカ市場には世界的企業が多く、先端技術を有する企業が集結しています。
日本よりも将来性の高い企業が多いため、未来のGAFA株を見つけられるかもしれません。
売買のルールが日本株と異なるため少し注意が必要ですが、難しくはありません。
証券会社によって手数料や条件、特典が違うため、自分の投資方針に合った証券会社を選ぶと良いでしょう。
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