キャッシュレス化が普及し、たくさんの決済サービスが登場する中で、どれを利用しようか悩む人も多いでしょう。そこで、この記事では"安心度"の高いデビットカードを紹介します。「どうやって使えばいいの?」「クレジットカードと何が違うの?」といった疑問も解決!デビットカードの仕組みや、クレジットカードとの違い、デビットカードを使えるお店やシーンを詳しく解説します。
デビットカードとは
デビットカードとは、カードの利用(支払い)と同時に、自分の銀行口座から代金が引き落とされる仕組みのカードです。
手元に現金がなくても、お会計(利用)の際にカードを掲示することで商品を購入したり、サービスを利用できるキャッシュレス決済の1つで、近年利用者が増えていると言われています。
デビットカードには、銀行のキャッシュカードをそのまま利用できる「J-Debit」と、「VISA」や「JCB」などのブランド加盟店で利用できる「国際ブランド」の2種類があり、それぞれ「J-Debit」や「VISA」「JCB」のマークがある加盟店で利用することができます(この2つの違いは、記事の後半で詳しく紹介します)。
クレジットカードとデビットカードは何が違うの?
デビットカード | クレジットカード | |
---|---|---|
支払い方法 | 即時払い(決済と同時) | 後払い(締め日の翌月) |
支払い回数 | 1回払いのみ | 1回払い、リボ払い、 分割払いなど |
利用金額の上限 | 口座残高 | 設定された限度額 |
「現金なしで買い物ができて口座からお金が引き落とされるなら、クレジットカードと同じでは?」と思う人も多いでしょう。実際に、デビットカードの使用方法はクレジットカードと同じで、会計時に掲示するだけ。カードによっては利用代金に応じてポイントが付与されるほか、ショッピング保険が付帯している点もクレジットカードと似ています。
では、クレジットカードとどのように異なるのでしょうか? 大きな違いは、利用代金が引き落とされるタイミングです。クレジットカードが後払いなのに対し、デビットカードは即時(利用と同時に)口座からお金が引き落とされるので、その月の生活費がいくら残っているかなどが管理しやすいでしょう。
また、口座残高が利用金額の上限となるため自分の持つお金以上に使うことはできず、"カードを利用することで赤字になる"といった心配もありません。
デビットカードは誰が利用できる?
デビットカードは、クレジットカードに比べて幅広い人が利用できるのもポイントです。
クレジットカードは後日払いの仕組み上、支払い能力が審査されるのに対し(与信審査)、デビットカードは基本的に審査がなく、その銀行の口座を持つ15歳もしくは16歳から申込みが可能です(金融機関によって異なる)。
銀行によっては、1日の利用可能額を自分で設定することもできるので、未成年の子どもやキャッシュレスに馴染みのない高齢の人でも手軽に利用できるでしょう。
どれくらいの人がデビットカードを使っている?
キャッシュレス化の波に乗り、一部のネット銀行では「デビットカード」の利用者が急増し、2020年12月の月間利用額が200億円超だったと発表されました。一年間の利用額は、2019年と2020年を比較すると40%増加しています。
また、経済産業省がまとめた資料(*)によると、日本のキャッシュレス決済比率は消費支出全体に対して2017年が21.3%、2018年が24.1%、2019年が26.8%と上昇傾向にあり、そのうち(全体に対し)デビットカードの比率も、2017年が0.37%、2018年が0.44%、2019年が0.56%と並行して上昇していることがわかります。 *経済産業省 商務・サービスグループ キャッシュレス推進室「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会」第二回資料(資料3)
利用者が考えるデビットカードのメリットとは?
実際に、デビットカードを利用している人は、どのような点をメリットと感じているのでしょうか。株式会社ジェーシービーが実施した「キャッシュレスとデビットカード利用意向に関する実態調査(2019年)」によると「デビットカードを使っていて実感していること」の問いに対し、割合が高い順に次の通りでした。
ATM手数料の節約になる:53.9%
ポイントが貯まる:42.1%
チャージの必要がない:38.2%
使いすぎる心配がない:34.2%
現金を持ち歩かなくて済む:33.6%
ここまでに紹介したデビットカードの仕組みのほか、ATMからお金を引き出す必要がない(=手数料の節約)や、残高をそのまま利用できる(=チャージの必要がない)といった観点からメリットに感じている人も多いようです。