伊達家とゆかりが深い輪王寺は、美しい日本庭園と森の参道を四季折々で楽しめるスポットです。市内中心部からもさほど遠くなく、アクセスも良好にも関わらずガイドブックには載っておらず、実は穴場のオススメスポットなのです。輪王寺での四季の楽しみ方から周辺スポットまで、在住者の目線でご紹介します。
輪王寺とは?
輪王寺は、伊達家の禅尼の所願により嘉吉元年(1441年)に開山、創建し、金剛寳山輪王禅寺を賜った、伊達家ゆかりの寺社です。その後、伊達家の居城の遷移に従い各地を転々とし、慶長7年(1602年)に仙台に移り現在の地に至ります。当時から和尚が庭園の建設にも意を注ぎ、庭園、梵鐘(ぼんしょう)、位牌堂、坐禅堂、開山堂が徐々に出来上がり、今では東北有数の名園となっています。
平成16年(2004年)に輪王寺の地下を通る都市計画道路工事に伴い、輪王寺参道の杉並木が全て伐採されましたが、新たな参道に土地本来の森をつくろうと考え、多くのボランティアの協力を得て植樹を行い、現在の緑豊かな美しい参道が完成しました。参道を含む境内には3万本以上の植樹が行われ、今では輪王寺を取り囲むように土地本来の森が育まれています。
日本庭園で四季を楽しもう
参道を含めて、敷地内には四季折々で楽しめる木や花々が生えており、時期によって違う姿を見せ、訪れる人を楽しませてくれます。それらの見どころを季節ごとにご紹介します。
【春】桜と花菖蒲
参道手前の仁王門前を彩る枝垂れ桜は、見事な花を実らせ、春の訪れを感じさせてくれます。4月の桜に始まり、5月になるとつつじ、花菖蒲と、時期を追うごとに異なる花々が咲き誇り、立派な庭園を彩ります。
【夏】紫陽花と蓮
初夏、仁王門から本堂までの参道は木陰のある緑のトンネルとなり、訪れる人々を緑で包み込んでくれます。そして、庭園には紫陽花と蓮が咲き始めます。都会の喧騒から離れ、新緑の時期を楽しめる季節です。