何もかもが上手くいかない…。スランプに陥ることは幾度となくやってくる。そんな時にこそ、口に出すべき魔法の言葉「おかげさまで」。人に感謝することで道が開けるエピソードをご紹介します。
ファッションスタイリストとして独立しを果たし、現在フリーランス6年目に突入するスタイリスト兼ライターの角です。“雇用されない働き方”を選んだことで、深く理解した社会の厳しさと自分の甘さ。自分の気持ちと収入が安定しなくて嘆いていた時に、友人が投げかけてくれた、たったひとつの言葉のおかげで人生がみるみる好転していきました。
どんな職種を選んでいても生きている限り大切なことはいつも一つ。彼が教えてくれた人生を好転させる『おかげさまで』の法則を皆さんにもご紹介いたします。
全財産が5000円になった、私
スタイリストアシスタントとして既に服飾関係で仕事をしていた私は、自分で独立して仕事をとっていくことに憧れを感じ、思い切って右も左も分からないまま働いていた仕事を辞めて5年前に独立しました。貯蓄がある内に自分のサービスを発信して、お客様をコツコツと獲得していけば何とかなるのではという甘い考えで1年目を過ごしていましたが…。
そんな甘い考えがたたり、独立して翌年には貯蓄があっさり底をつくことに。電車で異動するお金すら惜しいと感じてしまうほど金銭的余裕がない完全にヤバい状態!せめてもの救いは、実家だったので食と寝床には困らなかったこと。とはいえ、同世代の友人は皆、立派に働いているのに全財産が5000円の26歳って…と自分の立場に情けなくて一目もはばからず嗚咽を垂らす日々を暮らしていました。
『おかげさまで』という魔法の言葉
お金もない、魅力もない、そんな自分のサービスを誰が受けたいと感じるでしょうか。しかし、それでも諦めずに一生懸命自分なりに営業をかけるがまた振られる。いよいよ、自分以外の周りの人間が全員嫌いだ!という疑心暗鬼に苛まれるようになりました。全て自分のせいなんですけどね…。
その時に知り合ったのが、先輩経営者の3歳年上の男性。同世代にして小さいながらも社員を雇えるくらいの会社を持ち、奥様と子宝にも恵まれていて、誰からも好かれている出来た人間でした。当時は何かある度、その彼に会いにいっては色々と話を聞いていました。
すると彼が教えてくれたのは『おかげさまで』という気持ちを常に持つということでした。「自分に関わる全ての人のおかげで僕はご飯を食べられていることを常に忘れないようにしているんだ。全ての仕事はみんな、“おかげさま”で成り立っている。僕はこれを自分の中で『おかげさまでビジネス』と呼んでいるんだけどね。」と、今思えば常にそのことを口にしていました。