松井証券の信用取引の特徴
松井証券は、大正7年に創業した歴史ある証券会社だが、オンライン取引を積極的に行っており、革新的な証券会社として評価が高い。
松井証券で特筆すべきは、手数料の安さだ。1日の株式取引の約定代金が合計10万円以下の場合、驚くべきことに手数料が無料なのだ。10万円を超える場合も、10万円超~30万円以下で300円、30万円超~50万円以下で500円と非常に安い。取引1回についてではなく、1日の約定代金の合計額に対する定額制というところもポイントだ。
また信用取引については、デイトレーダー向けに「一日信用取引」というサービスがあり、約定代金にかかわらず手数料が無料である。頻繁に売買を行うデイトレードの悩みである手数料が無料ということは大きなメリットだ。
その他、デイトレードを行う場合、株価の動きに秒単位で対応しなければないため、株価をリアルタイムで把握するツールが重要になる。松井証券では、口座開設者であれば誰でも「ネットストック・ハイスピード」や「株価ボード」というトレーディングツールを利用できるので、登録銘柄の確認や気配値情報をリアルタイムで確認することができる。注文についても、ワンクリックで発注できる「スピード注文機能」がある。
信用取引で株主優待を受ける方法
信用取引は、自己資金以上の取引ができることからわかるように、信用買いした株式は完全に自分のものではなく証券会社の担保に供されているため、株主優待は受けられない。しかし、現物取引で買い注文を行い、信用取引で空売すれば、売買手数料の負担はあるものの、価格変動リスクなしで株主優待を受けることができる。
通常、株主優待の権利落ち日以降は株が売られるので株価が下落するが、空売りしているため、株価の下落分は利益となり、現物株の損失と相殺することができる。なお、現物株の購入と空売りは同時に行う必要があるので、市場が閉まっている間に注文を入れておくといい。
この方法で注意しなければならないのが、「逆日歩」の存在だ。逆日歩とは、信用売りの注文が多く証券会社の株が不足した場合に、他から調達するのに要するコストである。人気の株主優待がある株式は不足しがちなので、逆日歩が発生する可能性が高い。
銘柄によって逆日歩の金額は異なるが、仮に逆日歩が2円で1,000株なら1日あたり2,000円の費用が発生することになる。株主優待の内容にもよるが、費用のほうが高くなるケースもあるので注意が必要だ。
ちなみに、一般信用取引には逆日歩というものはないので、逆日歩のリスクを避けたい場合には一般信用取引を選択するといい。ただし、一般信用取引で空売りができる証券会社は限られているので、その点は確認する必要がある。ちなみに、松井証券は一般信用取引での空売りに対応している。
今回は、信用取引の概要と3つのメリットについて解説してきた。松井証券では、信用取引を行う上でもっともネックとなる売買手数料について、「1日信用取引」という手数料が無料となるサービスを提供している。
また、逆日歩の発生リスクのない一般信用取引で、空売りができる数少ない証券会社である点も魅力だ。これから信用取引をはじめてみようと考えている人には、お勧めできる証券会社と言える。