最近、プラスチックストローを鼻につまらせ苦しそうに呼吸をするウミガメの映像が話題になりましたよね。とてもショックを受けた記憶があります。

この「プラスチックごみ問題」は、G20大阪サミットでも主要課題の1つとして取り上げられました。

今回は、そもそも「プラスチック」とは何か、ということについて説明していきたいと思います!

プラスチックとは?

 

「プラスチック」とは、
熱や圧力などによって可塑性を示し、任意の形に加工・成型できる高分子物質の総称
のことを言います。

塩化ビニル樹脂・アクリル樹脂などの「熱可塑性樹脂」と、
フェノール樹脂・尿素樹脂などの「熱硬化性樹脂」とに大別されます。

 

いきなり難しい言葉の連続ですね、、いったいどういうことでしょうか。

 

 

「熱可塑性樹脂」と「熱硬化性樹脂」は何が違うの?

 

プラスチックには、一般的に加熱すると軟らかくなり、粘土のように変形させることができる
「熱可塑性」という性質があります。

ただ、もう少し詳しくみると、
プラスチックには、加熱すると軟らかくなり溶けて流動したり変形するものと、
加熱しても変形したり流動したりしないものとがあるそうです。

前者を「熱可塑性樹脂」、後者を「熱硬化性樹脂」と呼んでいます。

 

 

4大プラスチックとは?

 

なんと!プラスチックはこれまで約100種類以上もが開発されています。
ただ、現在使われているのは約70種類のプラスチックのようです。

 

その中でも世界の生産量の60%以上を占めている
・ポリ塩化ビニル
・ポリスチレン
・ポリプロピレン
・ポリエチレン
が、4大プラスチックと呼ばれています。

 

以下では、これらの4大プラスチックについて1つずつ説明していきたいと思います。

 

 

ポリ塩化ビニル

 

プラスチックと聞いて、最も浮かびやすいのが、「ビニール」ではないでしょうか。

「ビニール」は、この「ポリ塩化ビニル」の略称であり、
私たちの生活にとても身近なプラスチックと言ってもよいかもしれません。

 

特徴として、100%石油を原料としている他のプラスチックとは異なり、
60%が塩、40%が石油から作られています。
他のプラスチックよりは、環境にやさしいのかもしれませんね・・・。

 

この「ポリ塩化ビニル」は、古くから重宝されてきましたが、
その理由として以下の特徴があげられます。

  • 無味無臭
    ・酸、油、アルコールに耐性がある
    ・吸水性が低く、耐水性がよい
    ・電気絶縁性に優れている
    ・加工性が非常に優れている

 

特に、5つ目の優れた加工性については、
形状だけでなく、樹脂の強度、耐熱性、耐薬性などにも手を加えることができるのです!

 
 

このように汎用性の高い「ポリ塩化ビニル」は、
水道管や電線、床材、壁紙の他にも耐水性の特性を生かして、
テーブルクロスなどにも使われています。