最近特にハワイの街中で、旗を掲げたトラックを見かけたりしませんか? 今回はハワイの旗の意味についてご紹介したいと思います。

アメリカは各州の旗がある

まず、アメリカは、旅行をするとよくわかりますが、各州のシンボルとなる州旗があり、必ず国旗と一緒に州旗も掲揚しています。ハワイも例外ではなく、ハワイ州の旗が存在し、写真のようにアメリカ国旗と一緒に掲げられているのが町中いたるところでみつけられます。

米国唯一のユニオンジャックが入った旗

ハワイの州旗は、 "Ka Hae Hawaii(カ ハエ ハワイィ)”と呼ばれ、米国の州旗の中で唯一ユニオンジャックがはいったデザインになります。ハワイがイギリスの植民地になった歴史などないのも関わらず、なぜユニオンジャックのデザインがはいったのかを調べてみました。一説によると、カメハメハ1世が信頼を寄せていたイギリス人ジョン・バンクーバー氏が、カメハメハ1世に自国の旗をプレゼントをし、その旗を王家に飾っていたことが始まりと言われています。そして、1816年に海軍のジョージ・ベックリー氏がハワイ王国の旗を発注して、出来上がったのがユニオンジャックに、ハワイ8諸島を表す、白・赤・青8本の線の旗だったそうです。それが、1854年カメハメハ3世によりハワイ王国の旗として制定されました。その王国の旗が、州旗となったのです。

街中で見かけるもう一つの旗は?!

ハワイの街中で、ハワイ州旗ともう一つ一緒に掲げられている旗があります。グリーン、レッド、イエローの3色の旗ですが、こちらは、ネイティブハワイアンの旗と言われています。ハワイ州旗に一度も認定されたこともなく、1843年にイギリス人により、この旗の使用禁止とさせられましたが、ハワイの人たちは、"Kanaka Mauoli(カナカ・マウオリ)"と呼び、「この旗こそがハワイの旗だ」と今も信じている人が大勢います。

ハワイ州旗が逆さまに掲げられている理由は?

ここ最近にきて特に、このハワイ州旗とカナカ・マウオリの旗をよくみかけます。そして、よくご覧になって頂くとわかるのですが、ハワイ州旗が逆さまになっているのです。ハワイ州旗の逆掲揚の意味は、「ハワイ存亡に関わるS.O.S」の訴えを表しています。なぜ今頻繁に見かけるのかというと、ハワイ島マウナケア山の巨大展望台建設への抗議を示しているのです。おそらくニュースでご存知の方も多いと思いますが、マウナケア山はハワイの人たちにとっては神聖な場所。そこにこれ以上の巨大建設を建てることは、神聖な場所を汚すことになるので建設反対の人たちがこのように掲揚しているのです。