「きぬかけの路」は、京都市北区の衣笠山のふもとにある、約2.5kmの歴史街道です。2.5kmの間に3つもの世界遺産、大学、美術館があり、多くの観光客、学生が訪れます。今回は、きぬかけの路のモデルルートをご紹介します。

「きぬかけの路」とは?

写真=PIXTA

「きぬかけの路」は、京都市北区の衣笠山のふもとにある、約2.5kmの歴史街道です。宇多天皇が真夏に雪景色がみたいといい、山に絹をかけたという故事から、「きぬかけ山」と言われたのが名前の由来です。

2.5kmとそれほど長くはないですが、「仁和寺」「龍安寺」「金閣寺」の3つの世界遺産や、立命館大学、堂本印象美術館があり、多くの観光客、学生で賑わいます。ルートは、仁和寺からスタートし、ゆるやかな坂道を上りながら、金閣寺を目指す順番がおすすめです。

スポット1:仁和寺

写真:SF_logbook仁和寺

「仁和寺(にんなじ)」は、京都市右京区にある真言宗御室派の総本山の寺院。別名「御室御所(おむろごしょ)」と呼ばれ、明治期まで皇族が住職を務めた皇室とゆかりが深いお寺です。1994年に世界文化遺産に登録されました。

 

仁和寺の見所1:仁王門

出典:www.instagram.com 仁王門

知恩院、南禅寺と並び、京都三大門とされています。徳川三代将軍家光公の寄進により造営されました。堂々たる門構えで、迫力があります。

写真:SF_logbook 仁王門 金剛力士像

門の両脇には、門の守護神、金剛力士像が構えています。

仁和寺の見所2:五重塔

出典:www.instagram.com

仁和寺のシンボルの一つがこちらの五重塔です。下層から上層まで、各層の屋根の大きさがほぼ同一で、江戸時代の五重塔の様式を代表する塔となっています。

仁和寺の見所3:金堂

写真:SF_logbook 仁和寺 金堂

こちらは、国宝に指定されている仁和寺の本堂です。1613年に建立された御所内裏の正殿「紫宸殿」を、移築したものです。現在残る紫宸殿としては日本最古のものとされています。

仁和寺の見所4:御室桜

写真=PIXTA

京都の春景色としても有名なのが、こちらの御室桜。200株もの桜は、どれも樹高が低く根元から枝分かれしているのが特徴です。京都の中でも遅咲きの桜で、毎年、地元の人々、観光客を魅了します。特に、五重塔をバックにした風景は春限定の絶景です。

仁和寺の概要
拝観時間: 9:00~17:30 ※12月~2月は17:00閉場
拝観料金:大人:500円 / 高校生以下:300円
アクセス:京福電車 御室仁和寺下車 徒歩約3分 / JR嵯峨野線 花園駅 徒歩15分 / バス 「御室仁和寺」下車 徒歩約1分

 

スポット2:龍安寺

出典:www.instagram.com龍安寺 山門

龍安寺は、臨済宗妙心寺派の寺院。禅問答の教えを表した、日本屈指の枯山水の庭園「方丈庭園」(石庭)で知られ、海外の観光客からも人気の高い禅寺です。1994年、古都の文化財として、世界文化遺産に登録されました。

龍安寺の見所1:枯山水の庭園「方丈庭園」

出典:www.instagram.com龍安寺 石庭

一番の見どころは、こちらの石庭です。枯山水とは、水を使わず、石や砂の組み合わせで、山水の風景を表現した庭園のことをいいます。龍安寺の石庭は、15個の石が置かれて構成されていますが、作庭の意図は諸説あり、謎の多い石庭としても知られています。エリザベス女王が来日した際、石庭を絶賛した事で、海外でも有名になりました。

龍安寺の見所2:銭形の蹲(つくばい)

出典:www.instagram.com 龍安寺 蹲

蹲(つくばい)とは、茶室に入る前に手を清めるための手水鉢です。龍安寺の北東には、銭型をした蹲があります。中央の口を中心に「吾唯足知(われただたるをしる)」の形となっています。これは、釈迦がといた「知足」の心を図案化したもので、茶道の精神に通じる格言です。

龍安寺の見所3:鏡容池(きょうようち)

写真:SF_logbook 龍安寺 鏡容池

石庭が有名になるまでは、この鏡容池が寺のシンボル的な存在でした。鏡のような水面に映し出される周囲の風景は格別に美しいです。

 

龍安寺の概要
拝観時間: 8:00~17:00 (12月~2月 8:30~16:30)
拝観料金:大人・高校生:500円 / 小・中学生:300円
アクセス:京福電車 龍安寺駅下車 徒歩約8分 / バス 「竜安寺」下車 徒歩1分