成功者の証ともいえる高級腕時計。憧れを抱きつつも、「まだ自分には早すぎる……」と、購入に踏み切れない人もいるでしょう。しかし、高級腕時計には資産としての価値もあります。ステータスやファッション性はもちろんですが、リセールバリューを見込んで投資目的での購入を検討してもいいかもしれません。そこで今回は、高級腕時計の楽しみについて解説します。

高級腕時計のセカンダリー市場について

実用性だけではなく工芸品としての価値やデザイン性に優れた高級腕時計には、ロマンがあります。社会人になり、職場で高級腕時計を着けている上司・先輩を見て、うらやましく感じる人は多いのではないでしょうか。

高級腕時計というと、ステータスやファッション性が注目されがちです。しかし、実は高級腕時計には投資すべき資産としての価値もあります。

通常は、商品やサービスを購入するためにはお金を支払います。しかし、資産価値のある高級腕時計の場合はセカンダリー市場(中古市場)が活発なので、長年高級腕時計を楽しんだ上で、購入価格に近い金額を回収できる可能性もあります。

それどころか、時間が経つにつれて資産価値が上昇することもあり得るので、資産価値が購入時より上がって売却益を狙うこともできるでしょう。

腕時計投資を始めるときのポイントとは?

高級腕時計で投資を始めるときに気を付けるポイントは2つ!次の解説やNG例を参考にしてみてください。

資産価値の落ちない腕時計を見極めよう

投資の意味も込めて高級腕時計を所有するなら、資産価値が落ちない腕時計を見極めることが大切です。時計の心臓部である機構・ムーブメントの精度を確認することはもちろんですが、デザインや素材、機能やブランド価値など、さまざまな要素を総合して腕時計の資産価値を判断しましょう。また高級腕時計は手巻き・自動巻きのアナログムーブメントが主で、定期的にオーバーホールと呼ばれるメンテナンスに出さないと時間の精度が落ちます。費用が掛かるのでこの点も留意しましょう。

1つの要素だけで「保有しても資産価値が落ちない!」と安易に判断してしまうのは危険です。また、自分の好みだけを追求しすぎるのも、投資としてはマイナスに働きます。バランスよく、総合的な価値判断をすることが重要です。

資産価値を見極めるときのNG例も検討しておきましょう。

  • 流行の高級腕時計なら問題ない?
    流行が一過性のものであれば、将来価値が下がるかもしれません。投資の観点でいえば、ロングセラーの定番モデルを選ぶことが大切です。

  • 自社製ムーブメントなら安心と考えておけばOK?
    メンテナンスコストが高くつき、投資としてマイナスになる可能性もあります。自社製ムーブメントにこだわり過ぎず、メンテナンスのしやすさやデザインも重視しましょう。

腕時計を楽しむ姿勢を忘れずに

高級腕時計を持つことを純粋に楽しむためには、投資としての資産価値にこだわり過ぎないほうがよいでしょう。資産価値が落ちないようにと、引き出しの奥にしまい込んでおいてはせっかく購入した意味がありません。

投資としての視点を持ちつつも、腕時計を使って楽しむという姿勢も忘れないことが、腕時計投資の満足度を上げるコツです。

高級腕時計を持つことを楽しめないNG例にはどんなことがあるか、知っておきましょう。

  • 好みではないが、値上がりを期待して人気ブランドの腕時計を購入すべき?
    所有している間の満足感がなく、もし売却益が出なければ購入した意味がなくなってしまいます。さらに、使用せずにしまい込んでメンテナンスを怠ると、劣化が進む場合もあります。

  • 好みではないが、安心のため貴金属の腕時計を購入するのはどうでしょうか?
    貴金属の価値の見極めは難しいものです。投資額が大きくなる分、投資額を回収できないリスクも高まります。