韓国といえば「反日」というイメージを持つ方もいるでしょう。しかし、韓国には、これだけでは語り尽くせない面があります。

実は、韓国では日本文化が人気なのです。

日本小説は常にベストセラー

翻訳された日本小説は、1980年代から人気となっています。80年代当時、韓国の小説は社会問題をテーマとした作品が主流でした。そのようななか、村上春樹の作品が個人の生活を描いた韓国にはない斬新なスタイルの文学として受容され、人気となりました。

最近では、村上春樹のほか、江國香織・宮部みゆき・東野圭吾などが人気で、ベストセラー小説ランキングには、日本の作品が必ず複数入っています。

J-popの刺激で発展したK-pop

BTSなどが世界で人気のK-popですが、その発展過程にはJ-popからの刺激がありました。

90年代後半、安室奈美恵やSPEEDなど、J-popのダンス歌手がインパクトを与え、90年代に設立された三大芸能事務所(SM・YG・JYP)の養成システムにおいて参考にされました。

JYPの設立者で、NiziUのプロデュースで有名になったJ.Y.Parkは、日本の音楽評論家によるインタビューの中で、「日本の音楽では、1980年代~90年代の音楽をよく聴いていました。チェッカーズや安全地帯、安室奈美恵、TUBE、久保田利伸、KUWATA BAND、そしてLL BROTHERSやZOO、小室哲哉など、歌も演奏も、ダンスも素晴らしいアーティストが多かったです」と語っています。これだけ多くのアーティストの名前が次々と出てくるほど、当時のJ-popに注目していたということです。

J-popの刺激をうけつつ、さらに独自の工夫と努力で発展を遂げたのが今日のK-popなのです。