先ほど紹介した決済用預金は、利息が付かないためうまみがありません。そのため、少しでも金利を求める人は、国債が有力な選択肢となります。
国債は、元本割れすることのない金融商品です。ただし、預金とは異なり、保有開始から1年間は原則引き出すことができない点に注意が必要です。
当面使う予定のないお金であれば、国債の購入に充てるとよいでしょう。基本的には、銀行預金より多くの金利を受け取ることができます。また、国債は購入時のキャッシュバックキャンペーンが各金融機関で不定期に行われているため、キャンペーンのタイミングでの利用をおすすめします。
別の金融機関での預金口座開設
預金保険制度は、1金融機関ごとに保障枠が存在するため、金融機関を複数持つことによっても金融機関破綻リスクを軽減することが可能です。金融機関ごとに1000万円ずつ預けている、という人もいるのではないでしょうか。
ただし、金融機関が複数あると、個人にとっては口座管理が煩雑になるというデメリットは存在します。また、避けて通れないのは、金融機関からのセールスです。各金融機関からセールスの電話がかかり、セールスマンへの応対が必要になる面倒さは受け入れなければいけません。
また、全く考えてもいなかったハイリスクな投資信託を購入させられるリスクもあり、特に高齢の人にはすすめづらい選択肢といえます。
まとめ
金融機関の破綻はめったにないことですが、実際に起こった例もあります。大事な資産を不意なことから失わないよう、リスクを考慮する必要があります。帰省のタイミングなどで、親の資産管理についても話す機会を設けられるとよいですね。
出典
金融庁 預金保険制度
執筆者:古澤綾
FP2級
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