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非正規雇用であっても、厚生年金の加入有無によって、年金額に差が出る
将来受け取れる年金額は、正規雇用(正社員)や非正規雇用(パート・アルバイト・契約社員・派遣社員など)といった雇用形態の違いで決まるわけではなく、加入する年金制度によって違いが生じてきます。
日本における年金制度は、「国民年金」と「厚生年金」の2つを主な柱としています。
日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、働き方に関係なく国民年金に加入することになっています。保険料は一律で、将来もらえる年金額は納めた保険料と加入期間に応じて決まります。
一方、厚生年金は、加入条件を満たしている人のみが対象となります。保険料は収入に応じて変動し、将来もらえる年金額は、保険料を納めていたときの収入と加入期間に応じて決まります。そのため、収入が多く加入期間も長ければ、その分、将来受け取る年金額も多くなります。
厚生年金の加入条件
●週の所定労働時間が20時間以上
●所定内賃金が月額8万8000円以上
●2ヶ月を超える雇用の見込みがある
●学生ではない
●従業員数51人以上の企業で働いている(2024年4月以降)
出典:政府広報オンライン「パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます」
非正規雇用の場合、働き方によっては厚生年金の加入条件を満たさず、加入できるのが国民年金のみになることもあるため、将来の受給額が少なくなってしまうことがあります。