奨学金を「400万円」借りていて、卒業後に返済が始まります。できるだけ早く返済したほうが得なのでしょうか?
経済的な理由や家庭の事情により、奨学金制度を利用して大学や大学院などに進学した人も多いのではないでしょうか。学習意欲がある学生が進学を諦めずに済む制度ですが、卒業後に返済が開始します。   奨学金に利息が発生するのであれば、借入期間が長期化するほど金額もかさむため、可能であれば早期返済を行ったほうが負担を軽減できるでしょう。   本記事では、奨学金を400万円借りた場合に早期返済をするとどのようなメリットがあるのか、注意点などを解説します。現在、奨学金を借りている人は早期返済の必要性について、ぜひチェックしてみてください。

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繰上げ返還にて奨学金の早期返済が可能

日本学生支援機構のうち、第一種奨学金は利息が発生せず毎月の返還額は元金分です。早期返済を行った場合、返還期間が短縮します。
 
利息が発生する第二種奨学金は、返還額の全額または一部を繰り上げて返済した場合、利息の負担軽減と返還期間の短縮が可能です。希望する繰り上げ金額または繰り上げ回数のいずれかを選択して手続きを進めましょう。
 
繰り上げ金額を選択した場合は、繰り上げ可能金額を計算後に金額を調整します。繰り上げ回数を選択した場合は繰上げた分に対して返還期間が短縮し、翌月以降の割賦額に減額はありません。
 
繰り上げ返還の手続きはインターネット(スカラネット・パーソナル)または郵送にて申請が可能です。なお、インターネットから繰り上げ返還を申し込む場合、スケジュールを確認してから手続きを進めてください。繰り上げ返還希望月に対して受付開始日が定められているからです。
 

早期返済によって利息の負担軽減が期待できる

奨学金の貸与総額が400万円、金利0.905%、返還期間20年の場合、日本学生支援機構の「奨学金貸与・返還シミュレーション」による返済総額は以下のとおりです。