最近では一日に二本ほど映画を観ているというコラムニストのマドカ・ジャスミンさんおすすめの、“いま観るべき”映画とドラマをご紹介します。

 

娯楽目的の外出はなるべく避けたほうがいい今日この頃。元々引きこもり体質な私は、この自粛ムードの恩恵に恩恵を預かり、最低でも一日二本ほど映画を観るという生活を送っている。

そこで(たぶん)人一倍そういった作品に触れているであろう私が特におすすめしたい10作品をピックアップし、紹介していきます。どうぞお付き合いください。

 

■1.『アイ、トーニャ』

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で一躍名を馳せたマーゴット・ロビーが体当たりで演じたのは、実際にあったとある冬季オリンピック選手のスキャンダル。

毒親、家庭不和から脱出するための選択の先に待っていたパートナーからのDVやモラハラなど、見る人によっては心に打撃を受ける可能性もありますが、よくある女性が活躍する系の作品とは異なるので男性と観ても楽しめる作品です!(特に場面構成に感心します)。

 

■2.『スポットライト 世紀のスクープ』

こちらも、ピューリッツァー賞を受賞した実話(報道)を基にし、第88回アカデミー賞(2015年公開分)において作品賞と脚本賞を受賞した実力派作品……なのに!!!! 意外と知られてない!!!!! 何故なら地味だと!!!!! 思われがちだから!!!!!!

地味なのは否定できないぐらい終始シリアスなジャーナリズム映画なのは事実で、ハリウッドあるあるな大きな展開も無く淡々と進んでいくけれど、その空気感がより一層事件の痛ましさを映し出している。ちなみに主役を始めとして、MARVEL役者陣が5人も登場しているので、実質MARVEL作品!(断じて違う)。

 

■3.『東京ゴッドファーザーズ』

『パプリカ』や『千年女優』で知られる日本アニメ界の名匠・今敏監督作品。
それぞれの事情でホームレスとなった3人組がある夜、ゴミ捨て場で赤ん坊を拾い……。

人生にはいくつもの後悔が散りばめられていて、しかもその多くは今の行動次第では払拭できるものだったりする。何かを変えたい、謝りたい、後悔を消したい。でも、きっかけがない。だとすれば、とにかく行動する他ないのだ。そうすれば、面白いぐらい全てが点となり線となる。

誰も不幸にならない作品なので、安心して最後まで観れるのもこの状況下では好ポイントです。

 

■4.『ふがいない僕は空を見た』

はっきり言って、セックス描写満載です。というか、それがメインテーマです。初っ端からコスプレセックスです。でも、それがこの作品を語る上での真骨頂。

この作品には、私たちが逃げがちな“性”のことが摯に描かれていて、男性と女性で別々の性器をくっつけて産まれてきてしまったからボタンの掛け違いは起きるけれど、だからこそ、今日も何処かで赤ん坊が産声を上げながらこの世に生まれてくるのだと気づかされます。

生死を見つめ直せる今だからこそ、こういった作品を観るのもあり……かと。

 

■5.『駆込み女と駆出し男』

今では比較的容易い離婚も、江戸時代では離縁を求めて、寺に駆け込む……縁切寺が必要だった。

そこへ駆け込んできた女性たちと作家志望の医者見習いとの交流を軸にし、夫から離れ、新たな人生……新たな自分を取り戻していく女性たちの姿が美しい。満島ひかりや戸田恵梨香といった有名女優の演技もまた味わい深いです。

何よりも堤真一が体現する古き良き“愛”に学ぶ。悲しく、泣き叫ぶことだけが愛ではないのだ。

 

■6.『渇き。』

言わずも知れた小松菜奈の大出世作。彼女の快進撃はここから始まった!

けれども、「小松菜奈可愛い! メンバーも豪華だしサブカル系面白そう!」なんて、ミーハーな気持ちで鑑賞し始めたら、ぶっちゃけ後悔しかありません。何せ、小松菜奈は思っているほど出てこないし、クソゴミカス脂ギッシュ父親な役所広司によるヴァイオレンス・エロ・グロシーンの連続だからだ。

清楚ビッチ? 天使の顔した悪魔? そんな表現でさえ生ぬるい。希望を打ち壊された無垢なる存在の復讐劇ほどおぞましいものはないのです。

彼女が欲しかったものは愛か、それとも……。

 

■7.『アルマゲドン』

エアロスミスの主題歌も主役のブルースも何もかもが有名。そして、監督はマイケル・ベイ。笑っちゃうほどのTHEハリウッド作品。

「USA! USA!」で全編ぶっ通されてるので科学的考証など語らせる暇なんてない。「爆発させときゃいい」なマイケル作品特有の悪ノリが光ります。(褒めてる)(すごく褒めてます)。そうは言っても、最後のあの演出で涙腺に爆薬ぶち込まれるから良し。

ちなみに今作のヒロインは主題歌を担当したエアロスミスのボーカルの実娘ですよ!

 

■8.『ハスラーズ』

女性は絶対好きと思いますが、私はぜひ男性に観てもらいたい。リーマンショック後、ウォール街の金融マンたちに復讐を誓ったストリッパー女性たちの驚きの手法とは……。

この世は踊る側と踊らされる側しかいない。お金で女を利用する。女で男を利用する。世界はそんな駆け引きに満ち溢れている。

御年50歳とは思えないジェニファー・ロペスのポールダンスだけでも一見の価値あり。

 

■9.『ウォーリー』(ディズニーシアター)

ディストピアな未来が舞台。人類が消え、退廃とした地球ではたった一体のゴミ集積ロボット・ウォーリーが今日も働いていた。ある日、地鳴りと共にロケットが降り立ち、その中から出てきたのは白く美しい別のロボット・イヴだった。

この作品のすごさは、前半は一切いわゆる“言語”が出てこないところ。ウォーリーとイヴは、機械音と動作だけでコミュニケーションを取る。それでも喜怒哀楽がこれでもかと分かるのは、ディズニーがトチ狂ってるからです。(またもや褒めてる)。

宇宙の描写やウォーリーとイヴのジェンダーに触れてないことも含め、とても2008年の作品とは思えない。そして、意外とマイナー作品なのが悲しい……。

 

■10.『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』

シンプルにレオナルド・ディカプリオの顔がいい。(いい)。

もしこの中に人生に残るような作品になるものがあれば、それ以上の幸せはありません!
目新しいものが見つけにくい生活を強いられていても、芸術はいつもあなたに寄り添ってくれます。

どうぞ、心のご自愛の一環として、映画鑑賞を。

 

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