
▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
大卒と高卒では生涯収入にどれだけ差が出る?
まず注目すべきは「生涯賃金」の違いです。独立行政法人 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023」によると、60歳まで働いた場合の平均的な生涯収入は以下の通りです。
・大卒男性:約2億4740万円
・高卒男性:約2億300万円
・大卒女性:約1億9800万円
・高卒女性:約1億4920万円
このように、学歴が上がるほど生涯収入は高くなる傾向があります。つまり、奨学金を借りて進学したとしても、長期的に見れば回収可能と考えることもできます。
奨学金の負担は大きい?返済の実態を知っておこう
一方で、大学進学には費用がかかります。私立大学4年間でかかる費用は、学費や生活費も含めておよそ500万円〜700万円に達することも。これをすべて奨学金で賄った場合、卒業後の返済は20年に及ぶこともあります。
日本学生支援機構の第一種(無利子)・第二種(有利子)の奨学金制度を利用するケースが多いですが、毎月の返済額は1万5000円〜2万円前後が一般的。年収300万円程度の若手社会人にとっては、決して軽くはない負担です。
ただし、返済猶予制度や所得連動型の返済プランなども用意されており、計画的に返すことができれば、致命的な負担にはなりにくい仕組みも整ってきています。