
そうして遡ることなんと8年。少しずつ冷静さを取り戻したやよいさんは「あること」を思い出しました。
「7年前に別れた元カレです……。一年ほど同棲して、別れたときに私が先に家を出たんです」
辿り着いた先にあったのは、新生活とは無縁のはずだった元カレとの記憶。そう、今回の引き落としの正体は、当時元カレと同棲していた家の回線料金だったのです。
◆時すでに遅し、損失額は60万円にも
同棲中、光熱費の支払いをしていたやよいさんは家を出る際にすべての契約を元カレの名義に移行。その中から漏れてしまっていたのがネット回線の契約だったのです。
「私が家を出てすぐに元カレも引越しをしているはずなんです。つまりそこからの7年間は、ネットの利用もしていないのにお金だけを支払っていたということになります」
月々7000円×7年で、約60万円。やよいさんはどうにかして少しでもお金を取り戻せないかと試みました。
◆弱り目に祟り目、トドメの支払いに為す術無し

ただでさえ60万損している状態で追加の支払いが発生すると告げられたやよいさん。解約が漏れていたとはいえ、退去はすべて元カレに任せていたのでルーターもチューナーも今どこにあるのかは知る由もありません。
「結局泣き寝入りです。友人を介してなんとか元カレにも連絡を取ってもらったんですが、もともとだらしない人だったのでルーターの存在なんて覚えていなくて。もうどうすることもできないです」