大卒新卒の初任給が「36万円」の企業が!? 「10年前」と比べてどれほど違うのでしょうか?
最近、一部の企業が大卒新卒の初任給を36万円に引き上げるというニュースが話題になっています。新卒でいきなり36万円ももらえるのは驚きですが、これが一般的な水準なのか、それとも特別な例なのか気になるところです。 では、現在の新卒の初任給はどのくらいなのか、そして10年前と比べてどれほど違うのでしょうか。本記事では、初任給の推移や企業が高額な初任給を設定する背景について解説していきます。

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初任給36万円を支給するのはどんな会社?

新卒の初任給が36万円というと、かなりの高額に感じますが、実際にその水準を設定している企業が複数存在します。
 
これらの企業は、いずれも高いスキルや専門知識を求められる業界であり、人材確保のために高めの給与設定を行っています。特にコンサルティングやIT業界、不動産業界の一部では、新卒から高額な初任給を設定する動きが強まっています。
 

10年前の初任給と比較するとどれくらい違う?

初任給が36万円というのは、10年前と比べてどれほどの違いがあるのでしょうか。
一般財団法人労務行政研究所の「新入社員の初任給調査」によると、2015年の大卒新卒の水準は20万8722円でした。それに対し、2024年は23万9078円となり、10年間で約3万円の増加となっています。
 
しかし、これはあくまで平均値であり、36万円という初任給は、10年前の2015年と比べて約11~12万円も高いことになります。この大幅な上昇は、単なる物価上昇の影響だけでは説明できません。
 

企業が高額な初任給を設定する背景

なぜ一部の企業ではここまで初任給が高くなっているのでしょうか。初任給が大幅に引き上げられる理由として、いくつかの要因が考えられます。
 

1. 人材確保の競争が激化している