ただし、これらはあくまでも平均で、年齢のほかにも大学の種類や規模、教授の経歴や役職などによって異なります。
国立大学と私立大学で年収の決め方はどう違う?
大学教授の年収は、国立大学と私立大学で異なる傾向があります。
文部科学省の「学校教員統計調査 令和4年度(確定値)結果調査」によると、大学教授の給与の平均月額は55万7000円です。国立大学の平均月額は53万4400円、私立では57万100円となっています。こちらの調査では賞与のデータはありませんが、この結果から国立と私立では給料額に若干の差があることが分かります。
次に国立・私立で給与の決め方など、それぞれの特徴を見ていきましょう。
国立大学の教授は、公務員に準じた給与体系で給与が決まります。教授の給与は年齢や勤続年数によって上がる仕組みになっており、特に安定しているのが特徴です。
一方、私立大学の教授の給与は、大学ごとの財政状況や給与規定によって決まるため、国立大学よりも年収の幅が広いのが特徴です。また、研究費や各種手当が充実している場合があり、給与以外の収入も期待できることが多いです。
大学教授の収入の仕組みとは?
大学教授の収入は基本給だけでなく、副収入の影響も大きいのが特徴です。主な収入源には、以下のようなものがあります。
1. 給与(本給)
大学から支払われる基本給です。前述のとおり、国立大学では公務員に準じた給与体系で、私立大学では大学の財政状況により異なります。
2. 講演料・セミナー報酬
教授は専門分野の知識を生かし、企業や学会で講演を行うことがあります。講演料の具体的な金額は状況によって異なりますが、1回数十万円、年間で数百万円の副収入を得るケースもあります。
3. 書籍の印税
専門書や一般向けの書籍を執筆することで、印税収入を得ることも可能です。特に人気のある教授は年間数百万〜1000万円以上の印税を得ることもありますが、学術書はあまり売れないため、多くの場合、印税は微々たるものでしょう。
4. 研究費・助成金
研究を行う教授は、国や企業から研究費や助成金を受け取ることができる場合があります。研究活動を支える重要な資金源となりますが、直接の給与とは異なるため、個人の収入にはなりません。ただし、大学によっては、専任教員に対して個人研究費を支給しているところもあります。