定年後の生活費が足りなくなる事態に備えて、以下の対処法を検討しておくとよいでしょう。
●生活費を見直す
●定年後も働き続ける
定年後にいくら年金をもらえるかは、現役時代の働き方などによって各家庭で異なります。しかし一般的には収入が大幅に減少するといわれており、現役時代の生活レベルを維持することは難しいでしょう。家計収支の不足分を少しでも減らすために、今から生活費を見直すことは大切です。
例えば今住んでいる家が広すぎると感じられる場合は、夫婦二人で生活するのに十分な広さの家に引っ越せば、家賃をおさえられるかもしれません。
使用頻度が少なければ、所有している車を手放したり、あまり利用していないサブスクリプションサービスを解約したりして、毎月の支出を減らすことができるでしょう。これらの固定費は、一度見直すと効果が長続きします。
定年後も仕事を続けて、収入を得ることも選択肢となるでしょう。生活費を賄えるだけの収入が得られれば、貯金は医療費や介護費など、万一の場合に取っておけます。定年後すぐに貯金を取り崩すのではなく、働き続けて老後資金を増やしていくなら、定年後も長く続く老後生活は安心です。
60歳から65歳で年金受給が始まるまでの生活費は1700万円以上かかる可能性がある! 老後生活の家計収支も考慮に入れたマネープランが大切
60歳で定年を迎えて、65歳で年金受給が始まるまでの生活費を計算したところ、平均的な消費支出額であれば5年間で合計1710万9120円かかることが分かりました。
これはあくまでも平均値ですが、貯金800万円で生活費を賄うことを考えていた場合は、910万9120円も足りないことが分かります。「退職金が出れば生活費を賄える」と考えるかもしれませんが、老後は年金だけで生活できないといわれていることから、長期的な視野で資金計画を立てる必要があります。
定年後の生活費が足りなくなる事態に備えて、今から生活費を見直すことは重要です。家・車・サブスクリプションサービスなど、固定費の見直しは長期間の効果が得られます。
定年後に仕事を続けて収入を得るなら、老後資金を取り崩すことなく増やしていけるでしょう。定年後も長く続く老後生活に備えて、安心して過ごせるようなマネープランを考えることは大切です。