年金保険料の未納は問題ですが、肩代わりする前に確認すべきこともあります。
 
まずは、未納であった理由を確認しましょう。収入が不安定で払えなかったのか、単に支払いを怠っていたのか、など複数の理由が考えられますが、理由をしっかりと確認しないと、今後も支払いができなくなる可能性があります。根本原因を特定し、必要に応じて対策を一緒に考えても良いでしょう。
 
また、国民年金保険料には免除や納付猶予の制度があります。免除や納付猶予制度を利用すると、未納とは異なり、その期間が受給資格期間に算入されるなどのメリットがあります。
 
学生の場合は、在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」の対象となる可能性もあります。これらの制度を利用できなかったのか、またこれから利用できないのかを確認しましょう。
 
最後に、子どもに支払う意思があるかどうかも大切です。経済的な理由などで今回は親が払ったとしても、後から子どもに返済させることなどを検討しても良いでしょう。
 

親が肩代わりするかどうかの判断基準

本来子ども自身が支払うべき年金保険料であっても、子どものために肩代わりしてあげたほうが良い場合もあります。親が肩代わりするかどうかの判断基準を見ていきましょう。
 
まずは、「子どもの経済状況が厳しく、自力での支払いが難しい場合」が挙げられます。失業中である、収入が少ないなどの理由で支払いが困難な場合や、免除・納付猶予制度を利用しても負担が大きい場合などは親が支援するのも1つの方法です。
 
また、自分たちの家計も大切です。未納分を負担しても、自分たちの生活や老後資金に影響がない範囲内であれば、肩代わりをしても良いかもしれません。
 

まとめ

国民年金保険料の未納は将来の生活に影響を及ぼすため、放置するのは避けたいものです。しかし、親が安易に肩代わりすると、子どもの責任感が育たなくなる可能性もあります。
 
まずは未納の理由を確認し、免除・納付猶予制度を活用できるか検討することが大切です。その上で、子どもがどうしても支払えない場合に限り、親が立て替える方法を考えてみましょう。
 

出典