
▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
原状回復費とは
原状回復費とは、アパートなどを退去する際に、部屋の修繕費として支払うお金で、通常は入居時に支払っている敷金から賄われるといわれています。
敷金よりも原状回復費が少なければ、差額が戻ってきますが、場合によっては敷金だけでは足りず、追加で費用を請求される可能性もあるようです。
原状回復費の定義とトラブル事例
原状回復とは、その名称から「借りた当時の状態に戻すこと」と考えられがちです。しかし、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では原状回復のことを次のように定義しています。
「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」
これは「普通に使ってできた損傷」や「経年劣化」の修繕費は、原状回復費に含まれないことを意味しています。
しかし、実際は入居時からついていた傷を、最近ついた傷だとして修繕費を請求されたり、賃貸契約書に記載のないハウスクリーニングの請求をされたりなど、さまざまなトラブルがあるようです。
アパートの原状回復費の相場
アパートの原状回復費は、部屋の広さや居住年数によって異なるようです。
株式会社プラスワンのアトムくん編集部が実施した「賃貸物件の退去費用に関するアンケート」によると、請求された退去費用の平均は6万3283円という結果が出ています。ただしワンルーム~1LDKでは平均5万円ほどの費用が、2K~2LDKではおよそ8万円、3DK~4LDKでは9万円と上がっています。
なお、壁紙の種類によっても異なりますが、張り替えの相場は1平方メートルあたりおよそ1000円~1200円とされているようです。例えば、6畳の部屋の壁面積はおよそ30平方メートルのため、費用は3万円~3万6000円となります。
壁紙の張り替え費用が10万円だった場合、部屋の広さによっては相場よりも高い額の可能性があるでしょう。