かつて江戸の文化人たちが憧れたみちのくの玄関口・白河の関周辺には、東北の名城・小峰城に日本最古と言われる南湖公園、古の人が見たら驚くに違いないブリティッシュヒルズなど、様々なスポットがあります。白河周辺の散策スポットや地元グルメを探しに出かけましょう。

【1】南湖(なんこ)公園

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将軍・徳川吉宗の孫にあたる松平定信が、「士民共楽(しみんきょうらく)」の思想を掲げ、身分の差を越えて誰もが憩えるように!と、作ったのが南湖公園です。国指定の史跡・名勝に指定されています。

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日本最古といわれる公園には、定信を御祭神にした南湖神社や、お抹茶を頂きながら回遊式庭園を楽しめる翠楽園(すいらくえん)などがあります。春の桜や秋のお月見、紅葉時期のライトアップなど、季節を彩るイベントも開催されます。湖の周りも一周できるので、のんびり散策におすすめです。

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翠楽園で頂けるお抹茶と和菓子も風流ですし、湖のほとりでは美味しいお団子もいただけます。カフェの草分け的存在でもあるSHOZO SHIRAKAWAもあるので、美味しいコーヒーにスコーンも楽しめます。

【2】白河小峰城

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結城親朝(ゆうき ちかとも)によって築城された小峰城(こみねじょう)は、江戸時代の初代藩主、丹羽長重(にわ ながしげ)が4年の歳月を費やして改修させたお城です。以降、7家21代の大名の居城となっていましたが、戊辰戦争で落城焼失。平成に入って、江戸時代の絵図に基づき三重櫓や、前御門が木造で忠実に復元されました。

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櫓内においても、戊辰戦争の際、実際に被弾した大木を復元用材としたので、柱や床板にその痕跡を見ることができます。2011年の東日本大震災では、石垣などが甚大な被害を受けましたが、大変な手間と時間をかけて、積上げ修復がおこなわれました。

敷地内の小峰城歴史館では、江戸時代の小峰城を体感するVRシアターや、小峰城の四季などを見られるVR望遠鏡が楽しめるほか、ゆかりの美術工芸品などが展示されています。

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二の丸跡地に建つ二ノ丸茶屋では、美味しいご当地メニューも楽しめます。お城型チーズがのった小峰城カレーライスや可愛い白河だるまバーガーも、小峰城ならではのご当地メニューで人気です。

【3】白河駅

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駅に降り立つと間近に小峰城を望む東北本線・白河(しらかわ)駅。「東北の駅100選」にも選ばれた現在の駅舎は2代目で、1921年(大正10年)に建てられた大正ロマンを感じる洋風木造平屋建てです。

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それまで町の玄関口として人々に愛されてきましたが、東北新幹線開業と同時に、新白河駅が開設され、町の玄関口としての座を譲りわたすことになります。しかしそのことによって、ステンドグラスがはめ込まれた、どこか可愛らしい駅舎がのこされたともいえます。

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以前は、白河駅の待合室だったスペースが、えきかふぇSHIRAKAWAとしてオープンしたのが、2009年(平成21年)。以来、地元の人々や観光客に親しまれています。店内は、木造駅舎の窓枠がそのまま生かされた落ち着いた雰囲気です。

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ランチメニューやスィーツメニューも充実しています。地元で焙煎された大正ロマンブレンドを頂きながら電車を待つひとときは、まったりとした時間が流れることでしょう。1席は成田エクスプレスの座席が設置されていて、鉄道ファンにはたまらないスポット。小さなスペースですが、お土産コーナーもあります。

【4】白河の関跡

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奥州三古関の一つに数えられ、西行に松尾芭蕉など、都の文化人たちの憧れの地でもあった白河の関。みちのくの玄関口として、和歌の名所(歌枕)となり広く知られることとなりました。また関跡には、源義経にまつわる伝説や樹齢約800年の従二位の杉、敵の侵入を防ぐために造られた土塁や空堀なども残っており、白河神社の社殿と合わせて、歴史を感じる散策スポットとなっています。

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日本三大ラーメンにも名を連ねる喜多方ラーメンは、全国的にも有名ですが、福島にはもう一つ、人気ご当地ラーメンがあります。福島県白河市発祥の白河ラーメンです。市内には、80店舗もの麺処があり、しのぎを削っています。コシのあるちぢれ麵にコクのあるスープがからむ、昔ながらの醤油ラーメンですが、同時にワンタン麺が人気なのも特徴の一つです。