親が定年退職も近づくなかで貯金がない場合、家庭によっては子どもが支援するケースもあります。子どもが親を支援するときは、子どもの家庭状況に応じて金銭的支援をするのか、制度の利用をするのか決めましょう。
経済的に余裕があるなら、遠方に住んでいる親には仕送り、家が近い場合は同居することも方法のひとつです。同居する場合は、家族にも同意を得ておくと同居後のトラブルを防げます。
金銭的に余裕がないときは、制度の利用もおすすめです。例えば、親が入院したときは、高額療養費制度により上限を超えた分のお金は払い戻ししてもらえます。
また、各種介護支援制度も利用できないか調べましょう。制度を利用すると、子どもの金銭的負担もかからないため、親も頼りやすくなる可能性があります。
できるときに始めておけば老後の生活に向けた貯金はできる
金融広報中央委員会のデータによると、50代の平均金融資産保有額は1147万円ある一方で、金融資産を持っていない方も約27%いました。50代で貯金があまりない方は少なからずいます。特別珍しいわけでもないので、悲観せずにできることから資金作りを始めましょう。
親が取れる方法は、まず固定費や無駄な出費の見直しです。支出を減らせられれば、その分老後のための貯金に回せます。また、節約とは別に定期預金で毎月貯金しておくと、目標額まで忘れずに貯金を続けられるでしょう。
親が金銭的に困っているときは、子どもに余裕があれば経済的な支援を行うことも検討します。ただし、無理に親へお金を送ると子どもの家庭に影響が出る可能性もあるので、できる範囲の支援をしましょう。
必要に応じて、制度が利用できないか調べておくことも大切です。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2023年-(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー