子どもにかかる教育費は進学先によって大きく異なるものの、最も負担が大きいのは大学の費用です。私立大学の理系学部に通った場合と、国立大学の文系学部に通った場合では必要になる費用には数倍の開きがあります。教育費の準備方法として一般的な預貯金や学資保険ですが、それだけでは十分とは言えないでしょう。その理由と、教育費を準備するための方法を紹介します。
大学にかかる費用はいくら?
初めに、大学4年間でかかる費用を確認しておきます。文部科学省の調査(2018年)によれば国立大学の4年間の学費総額(授業料+入学金)は約242万円、私立大学では約390万円とされています。(私立大学の費用は全学部の平均値)。また私立大学の医歯系学部6年間では、1,800万円を超えるとも言われています。最も費用がかからない国立大学でも、資金計画ゼロで乗り切るのは簡単ではないでしょう。
そこで次の3つの資金計画について解説していきます。
- 預貯金、学資保険
- 外貨建て終身保険
- 投資信託、つみたてNISA
預貯金・学資保険で教育費を準備する場合
これまで教育費の準備方法として高い人気を誇ってきた預貯金と学資保険。目減りさせたくない教育費にとって、元本保証は魅力的に映ります。
預貯金は使い道の限定がなく、大学の学費以外にも“必要があれば引き出せる”自由度の高さが大きなメリットです。ただし、自由度の高さゆえに計画通り貯められないのがデメリットでもあります。
預貯金と保険は元本保証が魅力
教育費を強制的に貯めたいと考える人に向いているのは学資保険です。年払いや支払いを早く終わらせる短期払いの商品を選択すれば、大学入学時に用意できる資金は預貯金よりも大きくなります。また、契約者である両親のどちらかに万が一のことがあっても、しっかり教育費を準備できることも学資保険のメリット。
ただし、昨今の低金利を受けて学資保険の利率も低下しているので、どこまで学資保険で準備するかは十分に考える必要があります。また預貯金や学資保険は元本保証という安心感はあるものの、インフレには対応できません。
そのため、教育費は預貯金や学資保険以外のものと組み合わせて準備することが大切です。
外貨建て終身保険で教育費を準備する場合
教育費を準備する方法の1つとして検討したいのが終身保険です。一生涯の死亡保険である終身保険は、解約返戻金がピークを迎えたタイミングで途中解約すれば、教育費に充てることができます。
終身保険には円建てのものと外貨建てのものがありますが、解約時の解約返戻金を増やせる可能性は外貨建ての方が高いでしょう。