日常に潜む“命にかかわるピンチ”と、そこからの具体的な生還方法を漫画にした『マンガでわかる! 死亡ピンチからの生還図鑑』(大塚志郎著/宝島社刊)。子どもが巻き込まれやすい事故とその対処法が詳細に描かれた内容はSNSでも拡散され、「本当の意味で役に立つ」「いざというときに使えそう」と話題です。

もともとは作者の大塚志郎さんが「子どもが事故や事件に巻き込まれて亡くなるニュースが増えている中、なんとか対策ができないか」とブログや自費出版で発表していた漫画。それが、1冊の本としてまとめ直され商業出版されたことでも注目を浴びています。
これまで3回にわたり、作者で漫画家の大塚志郎さんに「子どもの事故とその予防」について取材してきました。今回は担当編集の土岐光沙子さんに、出版の経緯や本書の見どころを聞きました。





――『マンガでわかる! 死亡ピンチからの生還図鑑』を、書籍にしようと思ったきっかけを教えてください。
土岐さん(以下、土岐)「作者の大塚さんがご自身のSNSで漫画を配信しているのを見て、書籍化のお声がけをさせていただきました。漫画には実用的な知識がたくさん盛り込まれていて、ピンチのシチュエーションが具体的に絞られているため、とても役立つと思ったんです。
最近の児童書では、『ピンチ』や『危険』をテーマにしたものがブームになっていて、『大ピンチ図鑑』もとても有名ですよね。危険なものや状況は、小学生の子どもの興味を引く内容です。『マンガでわかる! 死亡ピンチからの生還図鑑』はさらに一歩進んで、危機からどう生き延びるか、命を守る方法に特化している点が特徴です。