2024年5月ナイジェリアでのメーガン夫妻(C)GettyImages

 ヘンリー王子が、プライバシーを侵害されたとして訴えていたタブロイド紙「ザ・サン」の発行会社ニューズ・グループ・ニュースペーパーズ(NGN)と和解に達した。NGNが違法行為を認め、謝罪声明を出し、ダイアナ元妃の私生活も侵害したと認めて謝罪したことが、和解に応じた決め手だったと伝えられているが、1000万ポンド(約19億円)を超える莫大な損害賠償金で合意したという情報も流れている。

目次

・ヘンリー王子、盗聴や違法な取材めぐり英新聞社と和解
・英国王室とNGNが2012年に結んだ「密約」とは?
・「ヘンリー王子は彼らを超えるプレデター」
・ヘンリー王子に称賛と冷ややかな声
・NGNが王子の買収に成功し、口封じをした?

ヘンリー王子、盗聴や違法な取材めぐり英新聞社と電撃和解

 「電話盗聴などの違法行為で得た情報を報道され、プライバシーを侵害された」として、ヒュー・グラントやシエナ・ミラーら数多くの著名人から約1,500件もの訴訟を起こされていた英新聞グループのニューズ・グループ・ニュースペーパーズ(NGN)。

 「正義のために戦う」と表明してきた王子は、現地時間1月21日から開始する10週間にわたって行われる裁判のため一時帰国。この裁判は、王子のほかに英国の元政治家/元労働党副党首のトム・ワトソン氏が原告で、二人がロンドン高裁でどのような証言をするのか注目されていたが、土壇場で和解協議が行われ、審理は延期に。翌22日、和解に達したと発表されたのだ。

 NGNは「『ザ・サン』が1996年から2011年にかけて、私立探偵の違法行為を含む取材によりヘンリー王子の私生活を重大に侵害したことを全面的に謝罪する」「『ニューズ・オブ・ザ・ワールド』の記者や私立探偵による電話の盗聴、監視、個人情報の悪用に対し、全面的に謝罪する」との書面を提出。