出典:トヨタ自動車「ヴェルファイアの価格・グレード一覧」より筆者作成
 
最も安価なモデルでも670万円からと、高額であることが分かります。この価格を基に考えると、ヴェルファイアを「出産祝い」として贈る場合、税法上は贈与に該当するでしょう。
 
日本では1年間(1月1日~12月31日)で受けた贈与額が110万円を超えると、贈与税が課税されます。そのため、ヴェルファイアを贈った場合、受け取った側に贈与税が発生します。ただし、110万円以下の中古車を選んだ場合には、贈与税がかかることはありません。高額な贈り物を検討する際は、税金も含めて計画を立てることが重要です。
 

670万円のヴェルファイアを贈与した場合の贈与税額の計算

670万円のヴェルファイアを贈与する場合、基礎控除額110万円を引いた額が課税対象となります。つまり、670万円-110万円=560万円が課税価格です。
 
課税価格が600万円以下の場合の税率は30%で、控除額が65万円となりますので、計算式は以下の通りです。
 
課税価格(560万円)×税率(30%)=168万円
168万円-控除額(65万円)=103万円
 
したがって、贈与税の税額は103万円となります。
 

贈与税への対応策

車をプレゼントする際の贈与税を回避する方法として、名義を贈与者である親や祖父母に登録し、実際の使用者を子どもや孫とする方法があります。この方法では、名義人に自動車税の納付書が届く、売却時に名義変更が必要になるといった不便が生じる可能性があるため、注意が必要です。
 
将来的に相続が見込まれる場合には、「相続時精算課税制度」を活用する方法もあります。この制度を利用すれば、2500万円までの贈与が非課税です。ただし、この制度を選択した場合は、金額にかかわらず贈与税の申告が必要になる点を考慮する必要があります。
 

「ヴェルファイア」のような高価な車を贈る場合、贈与額が110万円を超えるため贈与税が課される