◆「いくら待っても乗れませんから」と言われて
──改めて当時の状況を振り返っていただきたいのですが、乗車を断られたときは率直にどう感じましたか?
秋澤春梨さん(以下、秋澤):あのときは産まれたばかりの子供の通院先を探していて、アタフタしながらバスで病院に向かおうとしていたんですよ。そんな自分に対して、こんなひどい仕打ちってある? ……そんな気持ちでしたね。怒りよりも、口ポカーンと唖然とした調子だったかもしれません。
むしろ私よりも周りの人たちが怒り始めちゃって、「なんで乗せてやらないんだよ!」と運転手さんに詰め寄っていました。それでも運転手さんは聞く耳を持たず、黙ってドアを閉め、そのまま発車してしまったんですけど。
──具体的には運転手にどんな言葉を投げられたんでしょうか?
秋澤:「交番に行ったらいかがですか?」とか「いくら待っても乗れませんから」とか、そんな感じでした。交番に行っても警察の方は「いやはや、困りましたね」と頭を掻くばかり。仕方ないからタクシーで病院に向かいました。病院からの帰りは歩いたので40分もかかりましたよ。
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