銀行代理業とは?
金融庁の「銀行代理業者一覧」を見ると、「○○デンキ」という、おなじみの家電量販店の社名や、「〇〇屋」という聞き覚えのあるデパートの社名を冠した名前が載っています。実は、冒頭に述べた「NEOBANK(ネオバンク)」とは、金融庁から「銀行代理業」の許可を得た事業者が行うサービスの呼称です。
では銀行代理業とは、どのようなものなのでしょうか?
金融庁のサイトによれば「銀行のために、預金または定期積金等の受け入れを内容とする契約の締結の代理または媒介の営業を行う」とあります(「銀行のために行う営業」は他に2点ありますが、ここでは割愛します)。
つまり、冒頭の案内は、銀行が提供する預金や積立などのサービスを、銀行代理業者であるカード会社が「カードの利用客に宛てて案内」を送っていたということです。
銀行が銀行代理業者を利用するメリットは?
銀行が銀行代理業者を利用するメリットがあるのでしょうか?
そもそも銀行は銀行代理業者を通さなくても、独自に店舗を設けたりサイト(ネットバンク)を運営したりしていますから、銀行代理業という別の業者に営業してもらう必要があるのでしょうか?
先述の金融庁「銀行代理業者一覧」に載っている、なじみのある家電量販店やデパートの名前ですが、それぞれ自社のポイントカードやクレジットカードを発行しています。
つまり、身元の分かる顧客、つまりお得意さまを大勢抱えています。その大勢のお得意さまに宛てて、銀行代理業として銀行が提供するサービスを案内してもらうのです。それが、銀行が銀行代理業者を利用するメリットです。
もちろん、家電量販店やデパート側にとっても、自社の名前を冠した「NEOBANK(ネオバンク)」というサービスをPRすることで、大勢のお得意さまに対し、新たなサービスを展開し、もう1つのビジネスチャンスを得られるかもしれません。