◆「涙を浮かべて喜ぶ父」を思い浮かべていたのに

「心配性で慎重な性格、悪くいえば小心者の漣は、『本当に大丈夫?』『連絡してから行ったほうがいいんじゃない?』と心配していましたが、『絶対に大丈夫!』と押し切りました。そして漣に運転してもらい、実家へと向かったんです」

父親越しのカップル
 漣さんには家の外で待機してもらい、未希さんが先に実家を訪問。

「今年は紹介したい人がいる」「実は今年、結婚も視野にお付き合いしている人を連れて来ている」と話し、父親が喜んだところで、漣さんに登場してもらう予定でした。

「父が涙ぐむことまで想像していた私は、自分用のミニタオルまで準備。感動の初対面となるのを期待し、漣のことを話したんです。ところが……」

◆父親は大激怒!「まさかの反応」の理由は

「次の瞬間、『仕事が命と言っていたのはウソか!』と父は大激怒。予想外の反応に、一瞬、思考が停止しました」

「父は、『俺はいろいろ考えて、そういう人生もアリかと腹を括ってお前を出迎えたのにコロコロ変わりやがって』『お前の仕事への熱意はそんなもんか!』など、次々と不満を口にします。

 実家は古い木造の一戸建て。換気のため開け放している窓もある状態でした」

 どう収拾をつければいいのか戸惑っていると、LINEの通知音が。嫌な予感がしてLINEを見ると、彼氏からのメッセージでした。

スマホを手にショックを受ける女性
「ごめん、いったん帰るね」という文字に、思わず玄関から飛び出した未希さん。

 けれどもう、そこに彼氏の姿はありませんでした。

「すぐに電話もかけましたが、ずっと話し中。すぐに実家を飛び出し、彼氏の元へ向かいました。でもその日、彼氏は自宅マンションへ戻って来なかったのです。そして、LINEも既読にならず、音信不通になりました」

◆彼氏とは破局、父親とも再び大ゲンカ

 数日後、漣さんから「僕には、あんなに結婚に反対しているお父さんを説得できるだけの勇気も気力もないです。ごめんなさい」というメッセージが送られてきましたが、未希さんからはまったく連絡がつかずそのまま破局。