そうしたらその後に夫が来たんですよ。病院にでも連れて行ってくれるのかなと思ったら『さっき親父が来たのに、どうして無視したんだ!?』って、延々とお説教。来るなんて聞いてないし、だいいち今、熱でフラフラなのに玄関でガミガミ言われるなんて……」

玄関
 どうしてこうも自分の妻をぞんざいにするのでしょうか! もう聞いているこっちが腹が立ってきました。でも、大事にしないのは自分自身に対してもだったようで。

「夫は、私がどんなに言ってもボロボロの服を着たまま、新しいものを買おうともしないんです。そのまま帰省するので、ご両親が心配して、ユニクロで服を買ってあげたりしていました。

 その上『俺の嫁は家事をぜんぜんしない』なんて悪口を言うので、私がめちゃくちゃ悪者扱いなんです。『服も買ってあげない、飯も作らない嫁なんて最低だ!』って」

◆暴君のくせに外でも赤ちゃん言葉で甘える夫の性癖

 そんな夫の横暴にも、耐え続けたというAさん。

「最初は『結婚生活ってこんなものなのかな』と思っていました。だけど我慢ができなかったのが、彼の性癖です。

 結婚して最初のクリスマスの年に、ペアのぬいぐるみをプレゼントしたんです。そうしたら彼の何かを開花させちゃったみたいで……。それ以後、赤ちゃん言葉で話すようになってしまったんです。

 ふたりっきりのときだけならまだしも、外に出るときでも『Aタン、僕、おなか空いちゃったヨ』とか言って甘えてきました。いつも横暴なのに、しゃべり方だけは赤ちゃんなんです。もう気持ち悪くて気持ち悪くて」

赤ちゃん夫
 彼のギャップが面白すぎて、もうギャグ漫画のようですね。結局、結婚2年でAさんは家を飛び出し、ようやく離婚にこぎ着けたそうです。

「赤ちゃん言葉の暴君っぷりに加えて、今年もまたクリスマスと年末年始がやってくると思ったら耐えきれなくて。でも彼は離婚したくないの一点張りで、結局、家を出てから離婚まで半年くらいかかりました」