◆“学校関係者”は高校生だった

 いよいよ、クレームがあった家のチャイムを鳴らすと、出てきたのは制服姿の高校生でした。係長が「お父様はご在宅ですか?」と聞くと、父親は単身赴任しているためいないと言います。

「話をよく聞くと、クレームの電話をしてきたのはその高校生でした。高校生が、『神奈川県立○○高校のものですが……』と前置きして話すのを聞いて、慌てた係長が学校関係者だと勘違いしたようです。あの時は拍子抜けして、どっと疲れましたね」

 係長は顔をピクピクさせながら、持参した菓子折りを高校生に渡したそうです。