今年の夏は電気代が高いと思っていたのに「補助」によって安く抑えられていたことを知りました。もし補助がなかったら、今夏の電気料金はどのくらいだったのでしょうか? また2025年も補助が続くのでしょうか?
物価高に加え、電気代の高騰は家計に大きな負担をかける深刻な問題です。秋以降、電気代の請求が高くなり、今夏に補助があったことを知った方も多いのではないでしょうか。補助金があることで家計負担が軽減されるのは、大変助かります。   本記事では、今夏の電気代補助や2025年の補助について解説します。また、電気代を節約する方法についても紹介しますので、参考にしてください。

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2024年夏に行われた電気代補助の内容と仕組み

国が実施した「酷暑乗り切り緊急支援」により、2024年8月から10月の電力使用分に対して電気料金の補助が行われました。国が電力使用量に応じた補助金を小売電気事業者や一般配電事業者に支払い、その分値引きされた金額が各家庭に請求される仕組みとなっています。
 
補助額が直接世帯に支給されるのではなく、請求額が減額される形です。2024年8月〜10月の値引き単価は、図表1のとおりです。
 
【図表1】

適用期間 電気(低圧) 電気(高圧)
2024年8月使用分
(9月検針分)
4.0円/kWh 2.0円/kWh
2024年9月使用分
(10月検針分)
4.0円/kWh 2.0円/kWh
2024年10月使用分
(11月検針分)
2.5円/kWh 1.3円/kWh

※経済産業省資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」をもとに筆者が作成(都市ガスは除く)
 
一般家庭などを対象とした低圧電力の場合、1kWhあたり2.5~4.0円の値引きが適用されました。
 
なお、環境省の「家庭部門のCO2排出実態統計調査」によれば、一般家庭の年間電力消費量は約4175kWhで、月平均にすると約347kWhとなります。月の電気使用量が約347kWhの場合、8月~10月使用分の値引き額は以下のとおりです。