※総務省統計局「2023年家計調査家計収支編」を基に筆者作成
 
東京23区と静岡市の手取り額はそれぞれ49万2326円、40万894円となり、その差額は9万1432円です。
 

都会と地方の支出の違い

東京23区と静岡市の手取りは、東京23区の方がおよそ9万円高い額でした。しかし、それぞれの地域の物価によって、支出額も異なってくるため、一概に東京で働いた方が高収入でよいとは言い切れません。
 
そこで、それぞれの地域の支出額を比較します。総務省統計局の発表している「2023年家計調査家計収支編」の消費支出を基に、手取り額と支出額の差額を計算したものが表2です。
 
表2

東京23区 静岡市
手取り額
(小数点以下切り上げ)
49万2326円 40万894円
消費支出 30万2955円 25万593円
差額 18万9371円 15万301円

※総務省統計局「2023年家計調査家計収支編」を基に筆者作成
 
東京23区の消費支出は30万2955円、静岡市は25万593円で、その差はおよそ5万円で東京23区の方が多くなっています。
 
さらに手取りと支出の差額つまり預貯金に回せる額は、東京23区が18万9371円、静岡市が15万301円であり、およそ4万円と収入ほどの差はないことが分かりました。
 

都会は地方と比べ収入が多いがその分支出も多く、都会の方が裕福な暮らしができるとは限らない

都会と地方では、都会の方が収入は高いものの、支出もその分多くなっています。預貯金できる額にそれほど差がないことから、都会の方が収入が多いからといって、暮らしが楽だとは言い切れないことが予想されます。
 
都会と地方、どこに住むかだけではなく、何にお金を使うかが豊かな暮らしを実現するポイントといえるかもしれません。
 

出典