もう一人のファシリテーターは、倉重水優さん。倉重さんは、精神疾患を持つ母親と暮らしていた。1年前に母親が亡くなり、現在はにぎやかな友人一家と暮らしながら大学に通っている。趣味はあたたかい毛布の中で映画を見ること。誰もが生まれ育った環境に関係なく幸せを見つけられる社会になることを願って、当事者の声を丁寧に伝えていけるジャーナリストを目指している。

2025年春に新拠点を開設予定

「ゆずりは」は、児童養護施設や里親家庭などで生活していた人、虐待などの理由から親や家族を頼ることができない人が抱える困難を共に解決し、「安心」を育むための伴走サポートを行うため、社会福祉法人子供の家を運営主体として、2011年4月に設立された。

幼少期のトラウマ、保証人がおらず住居を借りられない問題、借金、家族やパートナーからの暴力、予期せぬ妊娠など、一人で対応していくには困難な課題を、共に考え、整理し、手続きするサポートを実施している。その他、国分寺市の拠点を活用し、気軽に集えるサロン、「ゆずりは工房」でのジャム製造・販売による働く機会の創出、高卒認定資格取得に向けた無料学習会、虐待に至ってしまった親への「MY TREE ペアレンツ・プログラム」などを行っている。

2025年春には一時宿泊の機能とコミュニティスペースを備えた新拠点「ながれる」を東京都江東区門前仲町に開設予定だ。

親をケアした経験がある「ぴあスタッフ」がファシリテーターとして参加するヤングケアラー向けオンラインサロン「ユッカ」を、この機会にチェックしてみては。

ゆずりは:https://www.acyuzuriha.com

(江崎貴子)