がん末期や神経難病の人のためのホスピス事業を展開するシーユーシー・ホスピス(以下、CUCホスピス)は、岡山県岡山市に、中国地方初展開となるホスピス型住宅「ReHOPE(リホープ) 岡山」を1月8日(水)にオープンした。
ホスピス型住宅「ReHOPE 岡山」
ホスピス型住宅とは、心身の苦痛を緩和する看護・介護の機能を兼ね備えた住宅。住宅型有料老人ホームなどに訪問看護・介護事業所を併設し、24時間365日、入居者にあわせた専門的なケアを提供する。
「ReHOPE 岡山」は、CUCホスピスが中国地方に初めて開設する施設。
がんや難病ケアのノウハウを兼ね備えたスタッフが在籍し、重い病とともに生きる人が、充実したケアのもと、少しでも自分らしい生活を送れるようにサポートしていく。
「ReHOPE 岡山」開設の背景
CUCホスピスは、「高齢者人口の増加が見込まれる中国地域で、重い病を患う方々に安心感と自由度を両立した療養生活を提供したい」という想いのもと、岡山県にホスピス型住宅を開設した。
国立社会保障・人口問題研究所によると、岡山市では2020年から2045年にかけて、高齢者の人口比率が26.1%から33.6%と7.5%上昇する見込みで、3人に1人が65歳以上になるとされている。それに伴い、医療や介護の需要がますます高まることが予想される。
また、ここ数年では、自宅での死亡の割合が高まっているほか、老人施設などでの死亡率も年々増加しており、病院だけでなく在宅や施設においても人生の最終段階を支えられる医療や介護が求められつつあるという。
しかし、岡山市の公表データ(※)によると同市の有料老人ホーム数は約90件あるが、CUCホスピスの調べでは、そのうち24時間看護師が常駐している施設は5件程度だったそう。
以上のことから、病や障がいがあっても、看護師と介護職による手厚いケアを受けながら、自由度の高い暮らしを実現できる場所を整えることで、患者はもちろん、その家族のヤングケアラーやビジネスケアラーの課題などに対しても、解決策を示していきたいと同社は考えている。