◆本当にやりたいなら、自分で選べばいいだけ
――女の子との出会いが。
金子「当時彼女は中学生でした。口唇口蓋裂の状態で生まれ、これまでずっと学校の長期の休みごとに入院して手術をしてきた子です。これから先も『病気と付き合っていかなきゃいけない、それが私の運命だ』と話していました。当時は私も壮絶な療養生活を送っていて、社会復帰できないんじゃないかと思っていましたが、政治に興味があるという話を彼女にしていたんです。そしたら『金子さんは、手術で治ったら人生を選べる。幸せです。本当にやりたいなら、自分で選べばいいだけじゃないですか』と」
――おお。中学生の子が。
金子「『それがすごく幸せなことだって、気づいてないんですか』と言われて、いずれ政治の世界に出ていきたいと思いながらも、ずるずると引いている自分に気づきました。でも、彼女の言葉で吹っ切れた。壁は自分が作っていて、選べる幸せを持っているのにアクションを起こさないなんて、と。ぐだぐだ愚痴っている私にバシっと言ってくれて、もう迷いなく、次の選挙には必ず出ようと思えたんです」