◆円安が進みますます物価高に
物価が上がると、金融政策を司(つかさど)る中央銀行、日本なら日本銀行は、金利を上げ金融引き締めをして物価上昇を抑えます。事実、アメリカやヨーロッパ、世界の主要国はこの1年あまり金利を繰り返し上げてきました。インフレを抑えて物価を安定させるためです。
物価は上がっているのに、金融の引き締めをしていないのが日本です。しかし、他の主要国は金利を上げたので、日本との金利差がどんどん開きました。
例えば、日本の銀行に預けても利息はほとんどもらえないのに、アメリカやヨーロッパの銀行に預ければ、利息が年に5%もらえるとなったら、日本で貯蓄をするのではなく、欧米で高金利の預金をしようと思うため、日本円を売ってドルやユーロを買う流れが起きます。
こうして、どんどん円安が進んだのです。円安が進むと輸入品の価格が高くなり、ますます物価高になります。
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