日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、青森県旧南郷村(八戸市)を写真とともに紹介する。
Vol.371/青森県旧南郷村(八戸市)
八戸市街地から、南へずーっと進んでいくと、港の雰囲気から、山に囲まれた雰囲気へと変わっていった。田園風景の先では、小学生たちが持久走か何かをやっているようで、みんなで息を切らしている。やはり、八戸といえば海がそばにあるイメージだったので、内陸の穏やかな時間を感じることは刺激的だった。
さて、峠道をひと通り最後まで登り切ると、鷹の巣展望台があった。見下ろす先は島守盆地で、キャッチコピーは「屋根のない博物館」。まさにその通りで、この景色も抜群に良かった。きっと、冬にもなれば見える風景はまったく違うのかもしれないけれど、夏の盆地の風景がそこにはあった。
また、「道の駅 なんごう」にも向かってみる。のぼりには「ヤッサイなんごう」の言葉があって、ヤッサイは野菜なのか、別の意味を持つ方言なのか、どういう意味なのだろうなあと。
そして、敷地には「JAZZの館」と書かれた建物が建っていて、屋外でもjazzが流れていた。音響設備もこだわっていて、レコードやCDは、あわせて約6,000枚もあると。スピーカーの下に立ってみるだけでも心地良かった。ひとりミニジャズフェスだった。