アナウンサーやキャスターの政界進出について専門家の丸山大次郎氏は次のように語る。
「アナウンサーは一般人に比べるとスピーチ力や知名度などに優れているため、政治家への転身例は枚挙にいとまがありません。最近は丸川珠代や小池百合子など女性の“元アナ政治家”が目立っている印象ですが、古くは、高橋圭三や宮田輝などのNHK出身の男性アナウンサーが政治家に転身する事例が見られました。また、“地域の顔”として知名度を獲得しやすい地方局出身は選挙に強いのか、男女ともに多くのアナウンサーが政治家に転身しています。ただ、民放キー局の男性が政治家に転身する事例は意外に少なく、有名なところだと『JNNニュースの森』の2代目キャスターを務めた元TBS記者の杉尾秀哉が国会議員に、『FNNスーパータイム』や『報道2001』のキャスターだった元フジ記者の黒岩祐治が神奈川県知事になったくらいでしょうか。そういう意味では、(仮に政治家を目指すのであれば)高野アナの挑戦は珍しいことだと思います。
また、小林(現・國光)麻耶、高畑百合子と同期入社だった高野アナは若手時代に担当した『王様のブランチ』の“熱血キャラ”で人気アナとなり、2015年には早朝の帯番組『はやドキ!』のメインキャスターに抜擢されて“朝の顔”として活躍。女子アナにスポットが当たりやすいなかで、男性アナとしてしっかりと知名度を獲得して長く画面に出続けた実力者でもありました。最終的に朝の帯『はやドキ!』の初代MCを射止めたことを考えると、局でもしっかり仕事を認められていたことがうかがえます。仮に政治家になったとしたら、さまざまな言動で注目を集めてくれそうな期待感はあります」
これまでTBSを含めてテレビ局を辞めて政治の世界に身を移した人は多数いるが、これまでの経験を生かして国民が住みやすい世の中を創生することに注力することを期待するばかりだ。