雄大な山々に、広大な牧草地、山小屋……今にも「アルプスの少女ハイジ」が飛び出してきそうな風景の中に、「世界遺産・高野山へは南海鉄道で」と大きなフォントの日本語と共に和のデザインが施された3両編成の和風の列車が2018年夏、現れました。

この列車は、スイスの鉄道会社「モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道」(MOB)と南海電気鉄道(大阪市)が2017年10月に「姉妹鉄道協定」を締結したのを記念して登場しました。

スイスの大自然を和の列車で通り抜ける異空間をあなたも体験してみませんか?

スイスに現れた和の車体

南海電気鉄道は、日本に唯一ある「スイスホテル」の建物を所有しているので、スイスとは縁が深いことで、協定を締結するのも納得です。

この列車は、モントルーとツヴァイジンメンの間を2時間弱かけて運行しています。スイスの冬場の山岳リゾートとして有名なグシュタード(Gstaad)や国際熱気球フェスティバルで有名なシャトーデー(Château-d'Oex)、レマン湖沿いのモントルーまで……。

和の車体に乗車し、スイスの山々や放牧地帯、シャレー(山小屋)風景に癒やされながらのんびりとした旅が楽しめます。片道約2時間の旅の運賃は、現在33フランとなっています。MOBによると、南海鉄道の列車は、今のところ期間限定運行ではなく、2019年いっぱいは運行予定となります。