定年満期まであと5年…そんな中、「早期退職者」を会社が募っています。退職金が3000万円出るなら応募するべきでしょうか?
定年まであと5年というタイミングで会社が「早期退職者」を募っている場合、その選択に迷いが生じるかもしれません。退職金として3000万円という高額な金額が提示されるとなれば、応募するべきかどうか悩むものでしょう。本記事では、早期退職制度のメリット・デメリットを解説します。自分のライフプランにあった選択を行いましょう。

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早期退職制度とは

早期退職制度は、定年退職を迎える前に自ら退職を希望できる制度です。通常、定年退職時には退職金が支給されますが、早期退職者にはその額が割り増しされるケースが一般的です。また、再就職支援や健康保険の継続など、定年退職よりも手厚い待遇が提供される場合が多く、優遇措置があることから「早期退職優遇制度」とも呼ばれます。退職金が増額されるなどのメリットを考慮しつつ、退職後の生活や再就職の見通しをよく考えたうえで、応募するかどうかを判断しましょう。
 

退職金の平均額

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査 結果の概況」によると、退職金の平均額は表1の通りです。
 
表1

大学・大学院卒(管理・事務・技術職) 1896万円
高校卒(管理・事務・技術職) 1682万円
高校卒(現業職) 1183万円

出典:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況」より筆者作成
 
調査結果をみると、3000万円の退職金は一般的な退職金額よりもかなり高い水準にあることが分かります。退職金は退職後の生活に大変重要な支援となり、早期退職に対する大きな判断要素になる可能性があります。
 

早期退職制度を利用するメリット

ここでは、早期退職制度を利用するメリットを3つ紹介します。
 

退職金が割り増しになる

早期退職制度を利用する大きなメリットの一つは、退職金が割り増しされることです。通常、退職金は勤続年数や職位に応じて支払われますが、早期退職者にはさらに金額が上乗せされるケースが多くあります。
 

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