2021年入局組では、青森放送局の斎藤希実子も注目です。斎藤は大学時代に俳優養成所に通い、大河ドラマ『いだてん』に水泳選手役で出演。俳優とアナウンサーを天秤にかけ、アナウンサーを選びました。この他もスター候補は目白押しです」(芸能誌記者)

『ブラタモリ』に求められる資質とは

 こうした中、女子アナウォッチャー・丸山大次郎氏が、『ブラタモリ』に求められる資質を挙げる。

「さまざまなタイプの女性アナウンサーが『ブラタモリ』を担当してきましたが、彼女たちに求められるのは“自然体”であることです。

 番組プロデューサーの尾関憲一氏が著書『時代をつかむ! ブラブラ仕事術』(フォレスト出版)で、初代アナを決めるときに『視聴者の気持ちを代弁して質問できる立場』を求めたと語っています。実際、出演者のタモリさんとアナウンサーには『ロケ地の事前リサーチ禁止』『打ち合わせなし』『台本を貰えない』という“制約”が課せられているそう。つまり、知らないことを発見したり、それに驚いたり、首をひねったりなど、自分自身の〝素〟の感情をてらいなく見せることが重要になるということです。

 また、3代目の桑子真帆アナがタモリさんから『アナウンサーであることを忘れろ』とアドバイスされたように、博学で軽妙洒脱なタモリさんと、予定調和ではない女性アナウンサーの〝素〟がマッチすることで、ほかの類似番組にはない独特の個性が生まれているように思えます」

 ただ、新シリーズのアシスタントに関しては、これまでの法則は当てはまらないという見方もある。キー局関係者は語る。

「『ブラタモリ』はタモリと専門家が蘊蓄(うんちく)を語り、アシスタントがそれに頷くのが基本スタイル。タモリの教養の豊かさにはいつも驚かされますが、こういった形式がマンスプレイニングではないかという指摘が一部にあります。マンスプレイニングとは、男性が女性に対して上目線で説明すること。根底に“女性は無知である”という偏見があるからだとされています。