案件(広告動画)だけあって「どうせそこそこ勝たせてくれるだろう」という甘い目論見で臨んだ粗品だったが、勝負の行方は意外な方向に転がっていく。

 粗品のギャンブラーとしての才覚か、勝負は神がかり的な展開を見せ、徐々に高まっていく緊張感。状況説明の明快さと的確なリアクションで、動画はさながら『カイジ』シリーズを思わせるワンシチュエーションサスペンスの趣となっていく。

 粗品という芸人のカリスマ性、胆力と、それに相反するダメっぷりを存分に楽しめる動画となった。

(文=新越谷ノリヲ)